この記事では、「もろみ酢」と「黒酢」の違いを分かりやすく説明していきます。
「もろみ酢」とは?
一般的には「琉球もろみ酢」を指します。
泡盛を作る際にでる蒸留粕を圧縮・ろ過することによって得られます。
泡盛は、米に麹菌を加えて発酵させた酒です。
沖縄では黒麹菌が使用されています。
発酵の際に雑菌が混入してしまうと、発酵食品はうまく作ることができません。
黒麹菌は雑菌の繁殖を抑えてくれて、気温が高い沖縄でも発酵食品を作ることができます。
発酵を進めていくと、もろみというものが生まれます。
これを蒸留してアルコール抽出したものが、泡盛の原料となります。
「もろみ酢」は、蒸留して残った粕の方を利用します。
粕とはいいますが、クエン酸、アミノ酸、ミネラルなどが含まれています。
粕を圧縮・ろ過すると「もろみ酢」となります。
アルコール分は含まれていません。
また、主成分は酢酸ではなくクエン酸で、酢酸発酵をさせていないため、清涼飲料水に分類されます。
「黒酢」とは?
穀物を発酵させて作った酢の一種です。
色が黒い特徴があります。
JAS規格が設けられており、原料には米あるいは、米に小麦または大麦を加えたものを使用し、酢1リットルにつき180g以上の原料を使用し、発酵・熟成によって色が褐色または黒褐色になったものとしています。
色は自然と黒っぽくなっており、着色料を使用しているのではありません。
成分としては、酢酸、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどを含んでいます。
アミノ酸は必須アミノ酸9種類をすべて含んでいます。
酢は酸っぱいイメージがありますが、熟成させることで他の酢よりもまろやかになっています。
「もろみ酢」と「黒酢」の違い
「もろみ酢」と「黒酢」の違いを、分かりやすく解説します。
大きな違いは酢酸発酵をさせているかです。
「もろみ酢」は酢酸発酵はさせておらず、「黒酢」は酢酸発酵をさせています。
これによって風味が異なります。
まとめ
どちらも「酢」と呼ばれていますが、酢酸発酵させているか、させていないかの違いがあります。