この記事では、「高等遊民」【こうとうゆうみん】と「ニート」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「高等遊民」とは?
明治時代から使われている「高等遊民」【こうとうゆうみん】は、大学以上の学歴を持つ人であっても会社勤めはせず、趣味や読書して過ごしている人を指す言葉です。
有名私立を卒業しながらも政治家だの社長になるといった野望はなく、高い給料を貰うといった願望もないため、静かに読書して1日を過ごしたり、文字の練習や俳句といったことをして遊んで暮らす民を指します。
「ニート」とは?
企業に勤めて就労していない、学校に通って就学も考えず、やる気がない人生を送る者を「ニート」といいます。
主に、中学校を卒業した15から30歳までの若者世代を指す言葉であり、男性と女性といった性に関係なく使われているわけです。
アルバイトすらしていない「ニート」は掃除や洗濯、ゴミ出し、ペットの世話すらしない人も多く、家の厄介者となっている傾向が見られます。
「高等遊民」と「ニート」の違い
「高等遊民」と「ニート」の違いを、分かりやすく解説します。
高等な教育を受けながら社会には出ず、読書したり、音楽を奏でて楽しむなどして過ごす人を「高等遊民」と呼びます。
彼らは生産的な作業は好まず、自分の好きなことして煌びやかに日々を過ごしたいという気持ちが強いのです。
もう一方の「ニート」は就労、就学をあきらめ、人生をもやる気を失っている人ばかりで、夢や希望を見失っている、社会からはぶれた人生を送る人を指します。
「高等遊民」の例文
・『学問を貫くため、あえて高等遊民となった兄であった』
・『自然主義に没頭する高等遊民は、危険な思想にとらわれる』
「ニート」の例文
・『もう10年もニート生活する妹は無感情な人間になってしまった』
・『ニートになる人は生きる意欲を失い、人間関係から遠のいている』
まとめ
似ているようで学歴の違いがあったり、希望を見失っているといった精神的な面で異なる部分が見られます。
自分なりに異なる点を探し出してみるといいでしょう。