この記事では、「スエズ運河」と「パナマ運河」の違いを分かりやすく説明していきます。
「スエズ運河」とは?
「スエズ運河」とはヨーロッパの地中海とアラビアエジプト間にある紅海を船で通れるように繋げた人工水路です。
アフリカとアジアを分断するかのように大地を掘って作られた水路で、「スエズ運河」が完成したことにより海運でヨーロッパ方面とアジアを行き来するにあたりアフリカ大陸の外周を回る必要がなくなりました。
1869年に開通した当時は全長164キロメートルでしたが何度かの拡張工事を経て現在は全長193キロメートルになっています。
「パナマ運河」とは?
「パナマ運河」とは太平洋と大西洋を船で行き来するために作られた人工水路です。
北アメリカ大陸と南アメリカ大陸を繋げる中央アメリカのパナマ共和国に作られていて全長は80キロメートルになります。
場所こそパナマ共和国ですが計画はアメリカが立てて実行し、開通した1914年から80年以上経った1999年までアメリカが管理を続けていましたが現在はパナマ共和国に完全返還されており通行料もパナマ共和国のものです。
「スエズ運河」と「パナマ運河」の違い
「スエズ運河」と「パナマ運河」の違いを、分かりやすく解説します。
地中海と紅海を結ぶために作られた人工水路が「スエズ運河」で、太平洋と大西洋を結ぶために作られた人工水路が「パナマ運河」です。
「スエズ運河」はアジア大陸とアフリカ大陸の間にありますが「パナマ運河」は中央アメリカにあります。
運河の大きさに関しては「スエズ運河」は全長194キロメートルで深さ24メートルとやや長いものの大きな船でも通過可能なのに対し、「パナマ運河」は全長80キロメートルで深さ15メートルと比較的短いものの深く沈む大型貨物船だと通過できません。
まとめ
運河としての歴史や違いはありますが、基本的にアジア大陸とエジプトの間にあるのが「スエズ運河」で、中央アメリカにあるのが「パナマ運河」と場所の違いで考えれば問題ありません。
どちらも大陸単位での遠回りを短縮できる有名な運河ではありますが、開通したのは「スエズ運河」の方が50年近く先です。