「電光」という言葉を含む四字熟語として「電光石火」と「電光朝露」があります。
2つの言葉にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「電光石火」と「電光朝露」の違いを解説します。
「電光石火」とは?
「電光石火」とは、「動きが非常に素早いこと」を意味する言葉です。
「電光石火」の使い方
「電光石火」の「電光」とは空から落ちる稲妻の光を指し、「石火」は石を打ち付けた時に飛び散る火花を意味します。
稲妻の光と石の火花はどちらも明るく輝きとても目立ちますがほんの一瞬で消えてしまいます。
瞬きする間に消えてしまうほどわずかな時間しか存在しないことからとても短い一瞬を指す言葉として使われているのが「電光石火」です。
元々は時間の短さを表す言葉ですがそこから転じて「短い時間の間に行動する素早さ」という意味合いで一般的に使われています。
「電光朝露」とは?
「電光朝露」とは、「一瞬で消えてしまうはかなさの例え」です。
「電光朝露」の使い方
「朝露」とは朝方に草木の葉につく水滴を意味します。
稲妻の光も草木につく露もどちらもほんのわずかな間しか存在しないことから短い時間で存在が消えてしまうことのはかなさを表す意味で使われています。
「電光石火」と「電光朝露」の違い
「電光石火」と「電光朝露」はどちらもとても短い時間を意味する言葉ですが短い時間に対する捉え方が違います。
「電光石火」は短い時間の間に行動する素早さを肯定的に評価する表現なのに対し、「電光朝露」はもっと長く続いてほしいのに一瞬の間で消えてしまうはかなさやうつろいやすさに対する嘆きや哀れみを含んだ表現です。
「電光石火」の例文
・『電光石火の早業』
・『電光石火の攻撃で先取点を奪う』
「電光朝露」の例文
・『人生は電光朝露だ』
・『花の美しさは電光朝露である』
まとめ
「電光石火」と「電光朝露」はどちらも非常に短い時間を指しますが時間に対する評価の違いで区別されます。
全く違う意味合いで使われる言葉なので正しく違いを理解しておきましょう。