この記事では、「乾坤一擲」と「ルビコン川を渡る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「乾坤一擲」とは?
「乾坤一擲」とは運命を掛けた大勝負に出ることです。
特に実力でどうにかするための大勝負ではなく運を天に任せるような大勝負を指します。
乾坤は天地という意味で擲は投げるという意味であり、字面で言えばサイコロを投げて天が出るか地が出るかの勝負に出るというような意味です。
全身全霊をかけた行動というニュアンスで使われることもありますが正確に言えば微妙に間違っており、可能な限りのことはしたのであとは運に任せるしかないというような状況が「乾坤一擲」となります。
「ルビコン川を渡る」とは?
「ルビコン川を渡る」とは後戻りできないような重大な決断を下すことです。
紀元前49年から起きたローマ内戦において、軍を率いてイタリア本土へ入ってはならないという禁を破りカエサルが元老院派と戦うことを決意したことに由来します。
軍を率いてイタリア本土に入ってしまえば将も兵も全員死罪となり例外はないので後戻りはできません。
それでも進軍したカエサルにならって「ルビコン川を渡る」は後戻りできない重大な決断を下す表現になりました。
「乾坤一擲」と「ルビコン川を渡る」の違い「乾坤一擲」と「ルビコン川を渡る」の違いを、分かりやすく解説します。
運を天に任せた大勝負をすることが「乾坤一擲」で、後戻りできない重大な決断を下すことが「ルビコン川を渡る」です。
「乾坤一擲」は確実ではない大勝負で運に任せるという覚悟を指し、「ルビコン川を渡る」は何があっても後に引けないという覚悟を指します。
他の言葉で例えると「乾坤一擲」は一か八かの勝負に出る、「ルビコン川を渡る」は背水の陣が意味としては近いでしょう。
まとめ
「乾坤一擲」は上手くいく確証がない大勝負に出ることで、「ルビコン川を渡る」は後に引けない決断を下すことなので両者の意味は全く違います。
大勝負に出るなら後に引けないことも多いですし、後に引けない決断が上手くいく確証はないかもしれませんが、それでもそれぞれの言葉が指す意味は別物です。