この記事では、「零細企業」と「個人事業」の違いを分かりやすく説明していきます。
「零細企業(れいさいきぎょう)」とは?
「零細企業」とは、主に「資本金1000万円以下、従業員が5人以下の企業」や「中小企業のうちでも、とりわけ小規模な企業」を指した言葉です。
実は「零細企業」は法律上で明確に定義づけられた言葉ではなく、慣例的に使われている言葉なのです。
ちなみに、「大企業」も法律上で明確な定義はありませんが、会社法上で一定の条件を満たしているケースに限り「大会社」に分類されます。
対して、「中小企業」は法律上で明確な定義がされており、中小企業基本法で定められた条件のいずれかを満たしていれば、「中小企業」に分類されます。
「零細企業」の使い方
「零細企業」は経営規模が非常に小さい企業に対して、慣例的に使われています。
「個人事業(こじんじぎょう)」とは?
「個人事業」とは、「法人を設立せずに個人で営む事業」を意味する言葉です。
「個人事業」を営む人は「個人事業主」や「フリーランス」などと呼ばれています。
法人を設立する場合、設立費用には20万円から30万円ほど必要になりますが、「個人事業」の場合は税務署に開業届を提出し、認可が下りれば、事業を開始することができるので費用などが掛かりません。
また、廃業するときも、法人の場合は解散や清算の登記といった手続きや費用が必要になりますが、「個人事業」は開業のときと同じく税務署に届出を提出するだけでよいのです。
「個人事業」の使い方
「個人事業」は法人ではなく、個人として営む事業を指して使われています。
「零細企業」と「個人事業」の違い
「零細企業」は主に「資本金1000万円以下、従業員が5人以下の企業」などのことを指しており、「個人事業」は「法人を設立せずに個人で営んでいる事業」のことを指します。
「零細企業」の例文
・『彼は零細企業からの転職を望んでいるようだ』
・『零細企業に対する、国からの援助が必要とされている』
「個人事業」の例文
・『彼は一旦会社勤めを経験した後、個人事業を開業した』
・『個人事業にかかわる新しい法律が来年より実施される』
まとめ
「零細企業」は「資本金1000万円以下、従業員が5人以下の企業」や「中小企業のうちでも、とりわけ小規模な企業」を表した言葉ですが、法律的な定義づけはされていません。
そして、「個人事業」は「法人を設立せずに個人で営む事業」を指して用いられている言葉です。