この記事では、「概念」と「観念」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
それではひとつひとつを取り上げていきます。
「概念」の意味
最初に「概念」(がいねん)の意味からご説明致します。
「概念」の意味は、基本的に同じような事象などが生じた際に、その同じような事象の中で共通している部分を抜き取っていく意味があります。
また、対象となる事象に対しては、明確に内容が決まっている意味があるのです。
「概念」の意味についての説明は以上となります。
「概念」の使い方
次は「概念」の使い方を見ていきます。
「概念」を使う時は、同じと思われる事象が生じ、その事象の中で共通している部分を抜き取る際に使います。
そして、対象となる事象に対して、明確に内容が決まり、適用される部分も決まっている時に使うものです。
具体的な使い方を取り上げます。
「戦艦大和の誕生は、今までの戦艦の概念を覆すほどの、素晴らしい艦だったのだ」
「数学の概念に通ずるものがある」
このような具合で「概念」を使うことができるのです。
「概念」を使った例文
ここでは「概念」を使った例文を書いていきます。
・『スポーツカーのデザインの概念を覆すほどに素晴らしいデザインだった』
・『音楽の概念は日々の生活にも影響しているはずだ』
・『戦艦の概念を半分ほど適用できる艦種が重巡洋艦及び巡洋戦艦である』
・『概念をつかむには時間がかかると教授が言っていた』
・『理科の概念は科学などにも応用されている』
これら5つが「概念」を用いた例文になります。
「概念」の類語
「概念」の類語を解説します。
「概念」の類語は、「イメージ」や「フィーリング」、「ストーリー」などが類語になります。
意味としては、対象になる人や物、物語などを指しつつ、対象になるもうひとつの作品などと比べながら共通部分などを照らし合わせる際に使います。
「概念」の類語については以上となります。
「概念」の対義語
ここでは「概念」の対義語を取り上げていきます。
「概念」の対義語として挙げられるのは、「実体」(じったい)や「具象」(ぐしょう)が対義語になります。
これらの意味としては、対象になる出来事や事柄が、非常にわかりやすい方法で表されていることや、形があるものを意味しているのです。
以上が対義語になります。
「観念」の意味
ここでは「観念」(かんねん)の意味をご説明致します。
「観念」の意味としては、自分の持つ考えを意味しております。
また、置かれている立場や状況などに歯向かわず、覚悟を決めることです。
以上が「観念」の意味になります。
「観念」の使い方
次の項目において「観念」の使い方について見ていくとします。
「観念」を使う時は、自分の考えや、置かれた状況や立場などに対して無駄な抵抗などを見せずに、対処していくさまなどを意味する時に使います。
それでは2つの例を書いてみます。
「ある程度の衛生観念があれば、手洗いやマスク、うがいなどはするはずだ」
「敵の方が戦力としては圧倒的です。ここは観念して、降伏すべきです。無用な犠牲を出す必要はありません」
前者の使い方は、自分の持つ考えを主張している使い方になります。
一方で後者は、敵に無駄な抵抗をせずに、降伏し、状況が好転するはずだという意味の使い方です。
このような使い方があります。
「観念」を使った例文
それでは「観念」を使った例文を書きます。
・『観念して投降したようだ』
・『自分の固定観念を変えることは容易いことではないのだ』
・『時間に対してルーズなのは、時間に対する観念がないか少ないからである』
・『堀越技師の観念を盛り込んだ究極の戦闘機が、零戦だ』
・『彼のビジネス観念が凄まじいので、ここまで会社が成長したのだろう。天晴だ』
「観念」を使った例文としては以上になります。
「観念」の類語
次は「観念」の類語を取り上げていきます。
「観念」の類語は、「考え」「思想」(しそう)や、「諦める」(あきらめる)、「決別」(けつべつ)などが類語になります。
意味としては、自分の抱いている思想などを指します。
また、もうひとつの意味は、腹をくくったり、見切りをつけて次のステップへ行く意味などの時に使います。
「観念」の類語でした。
「観念」の対義語
「観念」の対義語を説明します。
「観念」の対義語は、「徹底抗戦」(てっていこうせん)や「実在」(じつざい)、「実用」(じつよう)などが対義語になります。
意味は、負けることを認めずに最後まで徹底的に戦う意味や、存在がそこにあることや、使われていることを意味しております。
以上が「観念」の対義語としては分かりやすいでしょう。
「概念」と「観念」の違い
ここでは「概念」と「観念」違いをご説明致します。
「概念」の意味は、同じような出来事などが起きたときに、その出来事の中から共通している部分を抜き出したり、応用できる際の意味があります。
また、対象になるものには、使える範囲や内容が、しっかりと決まっているというものです。
「観念」の意味としては、自分が持っている考えや思想を意味しております。
また、置かれてしまった立場や状況下などに、抵抗などをせずに受け入れて、対処するさまや時などを意味しているのです。
以上が「概念」と「観念」の違いとなります。
「概念」と「観念」の使い方の違い
最後の項目で「概念」と「観念」の使い方の違い見て、終了とします。
「概念」というのは、対象になる物事が生じた際に、照らし合わせてから、共通部分を抜き出してみたり、その共通部分などを次に活かす際に使ったりする意味です。
また、対象になる物事の中で、使えることやもの、内容などがはっきりとしている意味です。
次は「観念」についてですが、「観念」というのは自分の思想や考えなどを意味しています。
尚、どうしようもない状況などになった時に、逆らわずに受け入れて、覚悟を決める際にも使うのです。
それでは使い方の違いを見てみましょう。
「福祉の概念を根底から覆すほどの改革が必要だ」
「スマホの概念をパソコンに応用できる部分がある」
以上が「概念」を使った例です。
次は「観念」についてです。
「抵抗せずに観念している」
「彼の観念には、他人対する慈悲がないのだろう」
このような具合で使えます。
まとめ
まとめとしては、「概念」の場合は、対象の事柄から共通部分を抜き出すことや、対象の中で使えるものやこと、内容がある意味です。
「観念」というのは、自分の抱く考えや思想、負けを認めるという意味になります。