この記事では、限界の位置に立つ表現である「両極端」と「極端」と極端な程度という意味の「極度」の違いを分かりやすく説明していきます。
「両極端」とは?
対象となる基準からあまりに正負両方向に極端な二者のこと、二つのものがそれぞれ極端で、ひどくかけ離れていること。
-100から+100までの範囲であれば-100と+100の位置に近い二者ということになります。
ニつのものがないと成立しない概念です。
両極端な性格という使い方であれば趣味には大金をかけ、食費や生活費は切り詰めるようなタイプ、普段はおとなしいタイプなのにスポーツ観戦では物凄く野次を飛ばすタイプの人などが挙げられます。
商品であれば同一メーカーに於いて低価格なものと高級高品質なものを挙げて両極端ということがあります。
(軽自動車とスーパーカーなど)
「極端」とは?
普通の常識などからきわめて離れているさま、これ以上はないという程度などの意味があり、両極端と異なり、ひとつのもので成立する概念です。
極端な言い方をすればという使い方では、実現不可能なものも含めた極論を指し、首都圏の電車を10倍の長さにすれば通勤ラッシュは解決するなどが極端な言い方の例と言えます。
気象において極端現象という言葉があり、最高気温が35℃以上の日や1時間降水量が50mm以上の雨などを指します。
うつ状態と躁状態はネガティブとポジティブの極端な位置にあります。
極端という言葉の辞典で常識からかけ離れていますが、極端すぎるという表現も見られます。
「極度」とは
この上もないという程度、物事の程度の限界のところという意味合いで、ひとつのもので成立する概念です。
極端な怖がりと極度の怖がりは意味が同じです。
特ににネガティブな用途では極端とあまり差がない使い方ができ、極度という言葉もどちらかというとネガティブな用途が多くなっています。
(極度の緊張、極度の不振など)極度の好調という言葉もそれほど違和感はありませんが実用例はほぼありません。
極度型ローンという言葉もあり、こちらは利用限度額の範囲内で、繰り返し利用できるタイプのローンを指します。
「両極端」と「極端」と「極度」の違い
極端は普通の常識などから大きく離れているという意味合いで、両極端は相反する極端なものという意味になっています。
極端はひとつのものですが両極端は二つのものが必要です。
極度は極端に近い意味を持ち、極端な程度を表す時に使えます。
どちらかと言うとネガティブな用例が多い言葉です。
極端な話という言葉はありますが両極端な話や極度な話という使い方は見られません。
まとめ
「両極端」と「極端」と「極度」は極端という概念をまず考えるとわかりやすく、相反する二つの極端があることを両極端と言います。
極度は極端な程度といった使い方の言葉で極度の緊張などの用例がありますが、極端と使い方に大きな違いはないとも言えます。