この記事では、「霞」と「靄」の違いを分かりやすく説明していきます。
「霞」とは?
「霞(かすみ)」とは、空気中に浮遊する微細な水滴、塵(ちり)などが白い帯状になり、遠くがはっきり見えなくなる現象で、通常、春に起こるものを言います。
漢字での「霞」の意味は「かすみ」、「かすむ」、「朝焼け」、「夕焼け」などがあります。
「靄」とは?
「靄(もや)」とは、空気中に細かい無数の水滴が浮遊している現象のことを表しています。
「靄」の漢字の意味はは「もや」、「空中に立ちこむ薄い霧」などです。
「霞」と「靄」の違い
「霞」と「靄」の違いを、分かりやすく解説します。
「霞」とは、春に山裾や野などに非常に小さい水滴や塵が、帯状の白い薄雲のようになって、遠くがよく見えなくなる現象のことを意味しています。
一方、「靄」は空気中の水滴や、他の粒子などが浮遊して、遠方がかすんで見える状態のことを言います。
「霞」は気象用語ではありませんが、「靄」は気象用語で、水平方向の範囲で、1km以上10km未満の状態のことを指しているので、この点に違いがあります。
「霞」の例文
・『「霞に千鳥(かすみにちどり)」とは、「霞」は春、「千鳥」は冬のものから、ありえないことをたとえた諺(ことわざ)です』
・『「烟霞痼疾・煙霞痼疾(えんかのこしつ)」は、自然を愛でる気持ちが強いことや、隠居して自然と親しんで生活することを言います』
「靄」の例文
・『「晨煙暮靄(しんえんぼあい)」とは、早朝の霧や、夕暮れの靄でかすんでいる風景を意味しています』
・『すでに夕靄がかかっていて、辺りは暗くなり、遠くはかすんでいて、ほとんど見えない状態でした』
まとめ
「霞」と関連した意味を持つ言葉としては、「雲霧(うんぶ)」、「朝霧(あさぎり)」、「濃霧(のうむ)」、「朝霞(あさがすみ)」、あるいは「夕霞(ゆうがすみ)」などが挙げられます。
そして、「靄」と関連した言葉では、「朝靄(あさもや)」、「夕靄(ゆうもや)」、「煙霧(えんむ)」、「狭霧(さぎり)」、または「迷霧(めいむ)」などがあります。
それぞれの言葉の意味や違いを知り、適切に使っていきたいものです。