「煎れる」と「淹れる」はどちらもお茶やコーヒーを「いれる」時に使う言葉です。
同じ読みを持つ2つの言葉はどのような違いで使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「煎れる」と「淹れる」の違いを解説します。
「煎れる」とは?
「煎れる」とは、「茶葉や薬草などをお湯に入れたまま火にかけて煮出すこと」を意味する言葉です。
「煎れる」の使い方
お茶やコーヒー、薬草などの材料は熱いお湯に浸して成分を湯に溶かし出した抽出液を使います。
抽出元であるお茶の葉や薬草、コーヒーの粉などを湯に加えたまま火にかけグツグツと煮出して成分を抽出する行為を「煎れる」と表現します。
沸騰したお湯に長時間浸し続けるので成分を多量に抽出できるメリットがありますが味や香り、薬効成分など抽出したい良い成分だけでなく苦味や臭みなど余計な成分も抽出してしまうのでやりすぎると飲みにくくなるのが欠点です。
「淹れる」とは?
「淹れる」とは、「火からおろしたお湯に浸して成分の抽出液を作ること」を意味する言葉です。
「淹れる」の使い方
茶葉やコーヒーなどを熱いお湯に浸して成分を抽出し成分を溶かし出した抽出液を作ることを指します。
一般的には茶葉を使って飲み物のお茶を作ることやコーヒー粉を使って飲料のコーヒーを作ることを意味する言葉です。
「煎れる」と「淹れる」の違い
「煎れる」と「淹れる」の違いは「火にかけるかどうか」です。
どちらも熱いお湯で成分を抽出して抽出液を作る行為ですが材料をお湯と一緒に火にかけ煮出すのが「煎れる」、火にはかけずお湯の温度だけで成分を抽出するのが「淹れる」という違いで区別されます。
「煎れる」の例文
・『麦茶を煎れる』
・『トルココーヒーは粉をお湯で煮込むようにして煎れるので味が濃い』
「淹れる」の例文
・『煎茶を淹れる』
・『お茶を淹れる前に湯呑みを温める』
まとめ
「煎れる」と「淹れる」は煮出すかどうかで区別されます。
どちらの意味でも使える「入れる」という表記を使うのが一般的ですがそれぞれの意味も知っておきましょう。