この記事では、「旧字」と「異体字」の違いを分かりやすく説明していきます。
「旧字」とは?
「旧字」は「きゅうじ」と読みます。
意味は、「現在の常用漢字表で定められているある文字に対し、その元となる文字」です。
昔使われていた字体で、現在使われている漢字よりも複雑な構成になっているものが多くなります。
「常用漢字表」とは戦後に内閣が定めた公用に使われる漢字表で、「広」の旧字体は「廣」、「沢」の旧字体は「澤」などがあります。
人の名字に関しては「旧字」が使われることも多くあります。
「旧字」の言葉の使い方
「旧字」は辞書で「旧字体」と記載されます。
「旧」は「昔からの」「以前の」「もとの」という意味、「字」は「文字」「言葉を書き表す記号」という意味、「体」は「もとになるもの」「各部分を組み立てたまとまりのある形や組織」という意味、「旧字体」で「常用漢字の元となる構成の文字」になります。
「異体字」とは?
「異体字」は「いたいじ」と読みます。
意味は「標準と使用する文字とは異なるが、意味・読み方が同じで、代用できる漢字」です。
違う漢字でありながら、同じ意味と読み方であることから、置換えが可能なものを表します。
例えば「涙」と「泪」、「淵」と「渕」などがあり、上記で紹介した「旧字」も含まれます。
「異体字」の言葉の使い方
「異体字」は普段使われている漢字と置換が可能な漢字に使われる言葉です。
「異」は「普通と違っている」「別の」「めずらしい」という意味、「体」は「もとになるもの」「各部分を組み立てたまとまりのある形や組織」という意味、「字体」は「字」は「文字」「言葉を書き表す記号」という意味、「異体字」で「普通使う漢字と違っている構成の文字」になります。
「旧字」と「異体字」の違い
「旧字」は「常用漢字の元となる構成の文字」です。
「異体字」は「普通使う漢字と違っている構成の文字」です。
「旧字」の例文
「旧字」の例文は以下の通りです。
・『名字と名前どちらにも旧字が使われている』
・『実印には旧字が向いている』
・『地名が旧字でよみにくい』
「異体字」の例文
「異体字」の例文は以下の通りです。
・『小説には異体字が多く使われる』
・『漢字テストで異体字は認められない』
・『数字をわざと異体字で書く』
まとめ
今回は「旧字」と「異体字」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。