この記事では、「大学」と「専門学校」の違いを分かりやすく説明していきます。
「大学(だいがく)」とは?
「大学」とは「学術研究や教育における高等教育機関」を意味する言葉です。
日本の学校教育制度において、「大学」は高等学校や中等教育学校卒業者、12年の特別教育を通常課程により修了した者、それらと同等以上の学力を有する物を対象として専門的な高等教育を行う機関と定義されています。
「大学」の歴史は古く、遡ると紀元前7世紀頃に創設された「タキシラの僧院」が最古の「大学」とされています。
そして、紀元前4世紀、古代ギリシアの哲学者プラトンが作った数学、哲学の教育機関「アカデメイア」が後にイスラム世界を経て、中世ヨーロッパの大学成立に大きく影響を及ぼしたのです。
古代中国では、前漢の時代に官吏養成学校である「太学(だいがく)」が設立されており、日本では7世紀、天智天皇の時代に官僚養成機関として「大学寮」が設立されました。
そして、12世紀から13世紀頃にいわゆる“university”としての「大学」が現れます。
最初期の「中世大学」で代表的なものはフランスの「パリ大学」とイタリアの「ボローニャ大学」と言えます。
近代になると、「ベルリン大学」による研究と教育の一体化が後の「大学」の基本モデルとなっていくのです。
そして、20世紀以降、欧米諸国以外の国でも多くの大学が創立され、取り扱う学問分野も多様化していきました。
「専門学校(せんもんがっこう)」とは?
「専門学校」とは、「専修学校のうち、高等教育機関として専門課程が設けられている学校」のことです。
「専修学校(せんしゅうがっこう)」は「様々な職業に対して、必要となる能力を育成するための学校」を指します。
「大学」と「専門学校」の違い
「大学」と「専門学校」の違いを、分かりやすく解説します。
「大学」と「専門学校」の主な違いとして、「大学」の教育内容は一般教養と専攻分野、就業年数は4年間、高卒者の進学率はおよそ50%弱となっています。
対して、「専門学校」の教育内容は専門分野がメインであり、就業年数は1年間から4年間、高卒者の進学率は16%です。
まとめ
「大学」は「学術研究や教育における高等教育機関」のことであり、「専門学校」は「専修学校のうち、高等教育機関として専門課程が設けられている学校」のことでした。
両者では教育分野や就業年数などに主な違いがありました。