「創業」と「設立」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「創業」と「設立」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「創業」「設立」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

創業と設立の違い

「創業」は、事業や仕事などを始めること、会社などを新しく興すことを意味します。

「設立」は、会社、組織、制度などを新しく作ることです。

「創業」は始めること、「設立」は作ることという違いがあります。

会社を作ることと始めることは、まったく同じなのではありません。

仕事をするための建物を購入したり、借りたりし、会社の登録申請をしたりすれば、会社を作ることができます。

作っただけの時点では「設立」です。

実際に事業を開始したときが「創業」になります。


創業と設立の使い方の違い

「創業」は、事業や仕事などに使われる言葉で、働くという点に焦点があてられています。

事業には、することという意味があり、仕事には生計を維持するための事柄という意味があります。

また、小さな商店ではなく、比較的大きな会社に使われることが多いです。

「設立」は、会社、組織、制度など、形に焦点があてられています。

また、会社や組織といってもさまざまありますが、「設立」が指すものは公的機関や施設、独立した一つの機関のことです。

「創業」の場合は、制度には使いません。


創業と設立の英語表記の違い

「創業」は英語で“the establishment of a business”と表記をします。

〇〇年に創業したという場合は、“be founded in 数字”“be established in 数字”となります。

「設立」は英語で“establishment”“foundation”と表記をします。

創業の意味

「創業」とは、事業や仕事を始めること、会社や店を新しく興すことです。

「創」という漢字には、はじめる、はじめ、はじめてつくるという意味があり、「業」という漢字には、しごとという意味があります。

「創業」という漢字の意味からも、しごとをはじめるという意味がわかります。

会社の場合だと、会社を作って事業が開始された時点が「創業」です。

創業の使い方

比較的規模が大きく歴史のある会社に使用をします。

「創業○○年」という使い方をしますが、○○年にあてはまる数字の部分には、50年、100年と大きな数字が入ることが珍しくありません。

長年仕事をしている会社は老舗といわれており、老舗は規模が大きいことが珍しくないです。

「創業1年」とはあまり聞かない言葉です。

事業が開始されてから日が浅い会社は、規模がまだ小さいことが多くあります。

規模が大きかったとしても、歴史が浅いので「創業」という言葉は使用しないことが一般的です。

創業を使った例文

・『創業何年になるのですか』

・『創業して150年もの歴史がある』

・『創業から100年を祝うパーティーが行われた』

・『創業100年を記念した企画を考える』

・『創業したばかりのころの苦労話』

創業の類語

「開業」「始業」が類語です。

「開業」は、新しく営業を始めること、また営業を始めた日のことを意味します。

商品を売る店だけでなく、病院や鉄道などにも使われる言葉です。

「始業」は、仕事や学校が始まることです。

ゼロから始めることではなく、その日の仕事や学校が始まることを意味します。

創業の対義語

「廃業」です。

「廃業」とは、それまでの事業をやめることを意味します。

設立の意味

「設立」とは、会社、組織、制度などを新しく作ることです。

株式会社を作るためには、会社名を決める、住所を確認する、資金を集める、発起人・取締役の印鑑証明書や印鑑カード交付申請書などの必要書類を用意する、公証人による定款認証手続きをする、法務局へ登録申請をする、税務署・都道府県・市区町村に法人設立届書を提出するなどのステップが必要です。

書類を提出して認められれば、株式会社を新しく作ることができます。

この新しく作ることを「設立」といいます。

「設」という漢字には、もうける、そなえつけるという意味があり、「立」という漢字には、さだまる、成り立たせるという意味があります。

設立の使い方

会社、組織、制度などを新しく作ることに使われる言葉です。

公的機関や一つの独立した組織として作る場合に使われることが多いです。

設立を使った例文

・『会社設立のために東奔西走する』

・『○○氏に会社の設立を助けてもらった』

・『会社の設立を考える』

・『子どもの養育に関係する制度が設立された』

・『NPO法人を設立する』

設立の類語

「設置」が類語です。

「設置」には、ある目的に役立つように、組織や機関などを作り設けておくことという意味があります。

設立の対義語

「解散」です。

「解散」は、会社や結社などの団体組織を一定の手続きによって解消することを意味します。

まとめ

2つの言葉は意味が似ているようでも、厳密には違う意味を持っている言葉です。

「創業」は事業などを新しく始めること、「設立」は会社などを興すことを意味します。