この記事では、「洋銀」と「洋白」の違いについて紹介します。
洋銀とは?
洋銀とは、銅・亜鉛・ニッケルからできている合金のことをいいます。
銅の割合が50~70%で、亜鉛は10~30%、ニッケルは5~30%といった割合になっています。
用途に合わせてその割合は調整されますが、銅が50%以上あるのが特徴です。
洋銀は光沢のある銀白色をしており、銀の代用品として用いられてきました。
ニッケルシルバーやジャーマンシルバーと呼ばれることもありますが、銀を含有しているわけではありません。
装飾品やカトラリーなどの食器、ばねの材料などに用いられています。
耐食性に優れた素材で価格もリーズナブルです。
また、加工性にも優れています。
フルートなどの楽器に使われることもありますし、貨幣などに使われることもあります。
洋白とは?
洋白は銅・亜鉛・ニッケルからできている合金のことで、洋銀とも呼ばれています。
最近では洋銀ではなく、洋白と呼ぶのが一般的です。
銅合金には黄銅やリン青銅、ベリリウム銅など色々な種類がありますが、その中でも洋白は主要な銅合金とされます。
幅広い用途で使われる素材で、亜鉛やニッケルの割合によって用途が異なります。
例えば食器類に使う場合、亜鉛の割合は15~20%程で、ニッケルの割合は15~30%程です。
洋銀と洋白の違い
洋銀と洋白はどちらも銅・亜鉛・ニッケルの合金のことで、同じものです。
英語のGerman silverを洋銀と訳したため、以前は洋銀と呼ばれることが多くありました。
19世紀に東アジアで使われた貨幣のことも洋銀と呼んでいたようです。
日本でも洋銀貨と呼ばれる貨幣が造られたことがありますが、発行されませんでした。
最近では洋銀よりも洋白という呼び名の方が主流となっています。
まとめ
洋銀と洋白は同じものなので、違いは全くありません。
昔は洋銀と呼んでいましたが、最近では洋白という呼び名の方が主流となっています。