「支社」と「支店」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「支社」と「支店」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「支社」「支店」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「支社」と「支店」の違い

初めに「支社」「支店」の辞書的な意味を説明します。

「支社」とは、会社や団体などで、本社から分かれて設けられた事務所などを表す言葉です。

もう一つの意味は、神社の分社のことを意味しており、本社でまつられている霊を分けてまつられた神社という意味があり、末社や分社と呼ばれることもあります。

「支店」とは、会社や団体などで、「本店」から分かれて設けられた事務所などを表す言葉です。

本来法律的に定義された言葉で、会社法では、「本店」以外のすべての拠点を「支店」として、登記しなければなりません。

しかし、現実問題としてすべての支店が登記されているわけではありません。

「支店」は、その会社の主たる事務所でない場所のことで、本店と違った独自の活動ができる事務所を設置する場合に従たる事務所として、登記する場所です。

登記しなければならない「支店」というのは、独自の活動を行うということがポイントで、本店の意思決定とは独立した活動を行うことや、銀行口座を分ける必要があるときに登記することになります。


「支社」と「支店」の使い方の違い

「支社」は、その会社や団体などが、自ら名称を名乗っている場所や、口頭の会話などで一般的に通じやすいと言った理由から、使われている言葉です。

仮に、本来の名称が大阪支店であっても、口頭の場合には、それ程こだわりを持つ必要がなく、「支社」と言っても通じてしまう可能性があります。

神社の場合には、お店として営業しているわけでは無いので、何処神社の「支社」もしくは、分社と呼ばれることがあります。

「支店」の使い方の説明の前に「本店」を補足説明します。

「本店」は、その会社の中枢機能を担う事務所を主たる事務所として、登記することに成っています。

ここで重要なのが、本店という名称を使うこと自体に問題はないため、例えば、東京本店、大阪本店などのように、名称として使うこと自体はできるという点です。

このように、東京が法律的な登記上の本店であっても、大阪にある「支店」を大阪本店として名称を使うことが可能であり、登記上は「支店」でない事務所を名古屋支店として名称を使うこともできます。

また、口頭の会話の場合には、名称が大阪営業所であった場合にも、大阪支店と言っても通じてしまう可能性が高いのは、「支社」の場合と同様です。

ただし、銀行や不動産業などは、支店を名称に用いる場合に、誤解を招かないように登記することが求められます。

「支社」は、神社や会社、団体などに対して使われる可能性があるのに対し、「支店」は、神社には使われないという違いがあります。

また、会社法では、「支店」が登記されるという違いがあります。

名称の用いられ方は、その会社や団体などが、自らつけた名称で「支社」もしくは、「支店」となる点は同じです。


「支社」と「支店」の英語表記の違い

日本語では、本店の次に「支店」が大きく、その次に「支社」があり、営業所、出張所のようなに順に小さくなっているようなイメージがありますが、英語では、単語にそのような区別は無いことを予めご承知ください。

日本の会社が英語表記でどのように表現していたかを参考に区別していますが、実際には、文脈や組織図などを参考に判断するようにしましょう。

「支社」の英語表記は、“branch office”“regional office”“affiliate”で表されます。

“branch office”は、「支社」「支店」、支部、支局、出張所などの意味があります。

日本語で「支社」「支店」とされている場所の英語表記で使われています。

“regional office”は、地域の、地方の、局部的な、などの意味の“regional”と、事務所、オフィス、会社などの意味がある“office”を合わせて、地方事務所、出張所、支社などの意味になります。

日本語で、「支社」とされている場所の英語表記で使われています。

“affiliate”は、名詞として、団体、支部、分会などの意味があり、日本語で「支社」とされている場所の英語表記で使われています。

「支店」の英語表記は、“branch”“branch office”で表されます。

“branch”は、枝、枝状のもの、支流、分家、部門、「支店」などの意味があり、会社の組織についての文章で使われていた場合には、「支店」のように解釈されます。

「支社」と「支店」を使った例文

・『関西の支社に転勤させられる』

・『今日は稲荷神社の名古屋支社を参拝します』

・『東京支店が開設される』

・『支店の登記をおこなった』

・『銀行が新たな支店を開設する』

「支店」と「支社」の類語

支所、支部、営業所、出張所などがありますが、名称として用いられるときには、登記上の「支店」を兼ねていることがあります。

支所は、官公庁や会社などで、本部から分かれて業務する所です。

支部は、本部から分かれて事務する所です。

営業所は、ある程度の独立した指揮権を持つものが存在し、営業上の活動拠点となる場所です。

出張所は、役所や会社などの出先の事務所です。

「支社」の対義語

「支社」の対義語には「本社」があります。

「本社」は、会社の本店である事業所をさす場合が殆どですが、「本社」という名称でも「本店」と限らないことに注意が必要です。

神社の場合には、おおもとの神社という意味と、この神社という意味の使われ方があります。

「支点」の対義語

「支店」の対義語には「本店」があります。

「本店」は、主たる事務所として登記されたものと、名称のみ「本店」の場合があります。

まとめ

「支社」「支店」について解説しました。

「支社」は、会社や団体などで、本社から分かれた事務所という意味と、神社の分社という意味があるのに対し、「支店」は、会社や団体などで、「本店」から分かれて設けられた事務所であり、法律的に定義された言葉という違いがあります。

「支社」「支店」も単に名称として用いる場合には、登記された「支店」である必要ありません。