この記事では、「食物学」と「栄養学」の違いについて紹介します。
食物学とは?
食物学とは、日常生活の中における「食」に関することを総合的に研究する学問のことをいいます。
食物学には、食品学や調理学、栄養学、保健学、衛生学など幅広い分野が含まれます。
例えば、食品に含まれる栄養が人々の健康にどのような影響を与えるのかとか、食品を無駄にせずに食べきる保存術や加工術を学ぶこと等も食物学になります。
また、食物学の対象は幅広く、世界の食文化を学ぶことも食物学の1つです。
食物学は、大まかには栄養学・食品学・調理学に分けられます。
食品学は食物の成分を分析して、加工や保存技術を研究するものです。
調理学は、食物を調理するための技術を研究する学問になります。
栄養学とは?
栄養学は食物学の一種で、食物やその栄養素がどのように体の中で利用されたり影響を与えるのかを研究する学問です。
栄養に関する知識が日本に伝えられたのは明治時代ですが、その頃には栄養学は医学の中の一分野でした。
その後、日本の栄養学者で栄養学の父と呼ばれる佐伯矩によって、栄養学という学問が確立されます。
佐伯矩は栄養学校を設立し、卒業生は栄養士と呼ばれるようになりました。
管理栄養士という国家資格も誕生しています。
管理栄養士は、国家試験を受けて合格しないと取得することはできません。
栄養学は食を通じ、人々の健康維持や医療に役立てることを目的としています。
栄養学は医療や保健といった分野と関りが深く、病院では栄養士が食事の指導を行うこともあります。
栄養バランスの良い献立作りなども栄養士の仕事になります。
食物学と栄養学の違い
食物学は食に関することを総合的に研究する学問で、栄養学もその1つです。
食物学には栄養学以外にも、食品学や調理学等があります。
食物に含まれる栄養と人の健康との関係を主に研究するのが栄養学になります。
まとめ
食物学は食に関する総合的な学問で、栄養学もその中に含まれています。