「水深」と「水位」はどちらも水の高さを表す言葉です。
2つの言葉はそれぞれどのような高さを表しどのような違いで区別されているのでしょうか。
今回は、「水深」と「水位」の違いを解説します。
「水深」とは?
「水深」とは、「水面を基準に鉛直方向に向かって測定した高さ」を意味する言葉です。
「水深」の使い方
糸に錘をぶら下げた時に示す真下のことを鉛直といいます。
水面を基準にして真下に向かって測る高さを表す言葉が「水深」です。
一般的には水面から水底までの高さにしますが底にまで達しない水の途中の高さも「水深」と表現します。
簡単に言えば水の深さのことでありその地点から水面までどのくらいの距離があるのかを示すものです。
満潮と干潮で水面の高さが変化する海では測定するタイミングによって「水深」が変化します。
「水位」とは?
「水位」とは、「設定した基準点から見た水面の高さ」を意味する言葉です。
「水位」の使い方
事前に設定した高さを基準点にした時の水面の高さを表します。
川や湖は大雨が降ると一気に水量が増加し水面の高さが上昇し、日照り続きで雨が少なくなると水面が下がります。
水が増えたり減ったりすることで変化する水面の高さが「水位」です。
川や海など自然の水域のほかダムや水槽など人口の水域でも使う言葉で、標準と比べて水面の高さがどの程度変化したのかを表します。
「水深」と「水位」の違い
「水深」と「水位」の違いは「基準点」です。
「水深」は水面を基準点にした水中方向の高さを表すのに対し、「水位」は事前にある高さを基準点に設定し基準点と水面の高さの差で表されます。
水かさが増すと基準点から水面が上昇し「水位」が高くなり、水面から測定する「水深」も同様に高さが増します。
「水深」の例文
・『水深1000メートルまで潜れる潜水艦』
・『水深200メートルより深い海が深海だ』
「水位」の例文
・『大雨で水位が上昇している』
・『水が引いて水位も平常通りに戻った』
まとめ
同じ水の高さを表す言葉でも「水深」と「水位」では全く意味が異なります。
それぞれが何の高さを表しているのかを正しく理解し使い分けてください。