「水死」と「溺死」はどちらも水が原因で死亡したことを表す言葉です。
2つの言葉はどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
今回は、「水死」と「溺死」の違いを解説します。
「水死」とは?
「水死」とは、「水に関連して死亡すること」を意味する言葉です。
「水死」の使い方
海や川で命を落としたりプールでなくなったりなど、水に関連して亡くなった時に使われる表現です。
水中や体の一部が水に触れている状態で亡くなった時に用いられる表現であり死因として水が強く影響している場合に使います。
水を飲んだことによる呼吸困難のほか冷たい水に急に入ったことによる心臓麻痺や高所から飛び降り水面に強く体を打ち付けたことによるショック死など水関連で亡くなること全般に使われる幅の広い表現です。
「溺死」とは?
「溺死」とは、「肺や気管に水が入って死ぬこと」を意味する言葉です。
「溺死」の使い方
水中で泳ぐことができず危険な状態に陥ることを「おぼれる」といいます。
「溺死」はおぼれて死ぬことを表す言葉で本来は泳げなくなり水中に落ち込んで大量に水を飲み死ぬことを指す言葉ですが、一般的には水を大量に飲み呼吸困難に陥って死ぬこと表す意味で使われています。
海やプールでおぼれるだけでなく洗面器に顔を押さえつけられたり無理やり水を飲まされたりなど泳いでいなくても水が原因の窒息死であれば「溺死」です。
「水死」と「溺死」の違い
「水死」と「溺死」の違いは「直接の死因」です。
呼吸困難のほか心臓麻痺やショック死など水に関する死亡全般を表す言葉が「水死」、大量に飲んだ水が肺や気管に侵入して起きる窒息死が「溺死」という死因の違いで区別されます。
「水死」の例文
・『沈没事故で乗客の大半が水死した』
・『死因は水死と発表された』
「溺死」の例文
・『間一髪のところで溺死を免れた』
・『人工呼吸が遅ければ溺死していた』
まとめ
「水死」と「溺死」は死因の違いで区別されます。
日常的な言葉ではありませんがニュースなどではよく使われるので区別する基準を知っておきましょう。