この記事では、「狗肉」と「苦肉の策」の違いについて紹介します。
狗肉とは?
狗肉は「くにく」と読み、犬の肉のことをいいます。
犬というとペットとして飼育されているイメージがありますが、犬を家畜として飼育しその肉を食べる文化が中国や東南アジア、朝鮮半島などにあります。
日本では仏教が伝来して以降、肉食全般が穢れとして敬遠されてきた歴史があります。
現代は色の欧米化もあって肉食文化が広まりましたが、犬を食べることはほとんどありません。
狗肉は「羊頭狗肉」という四字熟語で知られています。
羊の頭を掲げて犬の肉を売るという意味で、見かけや宣伝は立派だけれど中身が伴っていないことを指す言葉です。
苦肉の策とは?
苦肉の策とは、敵を欺くために自らや味方を苦しめて行うはかりごとのことをいいます。
また、苦し紛れに出した方策という意味でも使われています。
苦肉は「くにく」と読み、敵を欺くために自らや味方を苦しめることです。
苦肉の策という言い方がよく知られていますが、苦肉の謀や苦肉の計といったりもします。
中国で書かれた三国志演義という小説で描かれた計略が元になっているといわれています。
最近では「苦」という漢字が使われていることから、自らを傷つけるというよりは苦し紛れに出した手段という意味合いで使われることが多くなっています。
狗肉と苦肉の策の違い
狗肉も苦肉も「くにく」と読みますが、意味は全く異なります。
狗肉は犬の肉のことを指しており、苦肉は敵を欺くために自らや味方を傷つけたり苦しめたりすることを指しています。
苦肉の肉は自分の身体のことで、それを傷つけるという意味合いになります。
狗肉はそれだけではあまり使うことがない言葉で、羊頭狗肉という四字熟語で使われるのが一般的です。
日常会話で狗肉と使うことはまずありません。
まとめ
狗肉は犬の肉のことを指しており、苦肉の策は敵を欺くために自らや味方を苦しめるはかりごとのことを指しています。