“Enemy”という単語は映画やゲームなどでも頻繁に出て来る単語です。
しかし“Opponent”という単語にはあまり馴染みがない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
どちらも英語圏では日常的に良く使われる単語で『戦わなければならない相手』を表します。
しかしニュアンスが微妙に違いますので、どちらもしっかりと覚える必要があります。
この記事では、“Enemy”と“Opponent”の違いを分かりやすく説明していきます。
「Enemy」とは?
日本人の大半の方が持つイメージ通り『敵』です。
もう少し詳しく説明をすると、『自分に危害を加える可能性がある相手』や『悪意を持つ相手』を指す場合に使われます。
まさに映画やゲームにも出て来る『悪者』と言うイメージに近いです。
もちろん、『悪者』から見る反対側の人物も彼らにとっては“Enemy”です。
互いが互いに不快感や負の感情を持っているという場合に使う単語です。
「Opponent」とは?
先ほどの“Enemy”と比べるとあまり聞き覚えがない単語かもしれません。
しかし英語圏では頻繁に使用されている単語です。
この単語は『持ち場や立場、格闘技などの試合やスポーツで争う相手』の事を指します。
これらはあくまでも純粋に競争するという状況であり、相手には負の感情存在しない事を指します。
日本語にすると『対戦相手』がしっくりする表現です。
例えば柔道やサッカーの試合の勝ち負けによる利害関係はありますが、対戦相手には何も個人的な怒りや憎悪は存在しないので“Enemy”ではなく“Opponent”を使います。
政治の世界に目を向けると日本語では“政敵”と言う言葉がありますが、この際も“Opponent”を使います。
あくまでも政策や考え方の違いがあるだけで、危害を加える関係ではないからです。
「Enemy」と「Opponent」の違い
この2つの違いは『相手に対して負の感情があるか』『相手から危害を加えられてしまうか(または与えてしまうか)』というポイントではっきりと違いを分ける事が出来ます。
ただ、“Opponent”と言う単語も“戦う相手”というイメージが強い単語ですので、アメリカのスポーツでは対戦相手のスコアボードに“Guest(ゲスト)”という単語に変えている場合も良く見られます。
日本人からするとはっきりとした表現を好むという印象の強いアメリカ人ですが、意外にも言葉の持つニュアンスに敏感である事がうかがえるのではないでしょうか。
まとめ
如何でしたでしょうか。
どちらも『戦わなければならない相手』という単語です。
しかし負の感情や利害関係によって使う言葉が変わる事がご理解頂けたのではないでしょうか。
対戦相手や敵を表す英単語は日本語よりもとても多いです。
例えばヒーロー映画などで出て来る敵は“Villain”。
“Enemy”よりも強い“どう考えても決して分かり合えない敵”は“Foe”。
小説や物語で出て来る悪役は“Antagonist”など様々あります。
英語には同じ意味を指す物でも日本語にはない強弱をつけた単語のバリエーションがとても多いです。
今回の“Enemy”と“Opponent”意外にも探してみると面白い発見があるかもしれません。