販売終了を表す言葉として「廃盤」と「絶版」があります。
この二つの言葉はどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
今回は、「廃盤」と「絶版」の違いを解説します。
「廃盤」とは?
「廃盤」とは、「レコードやCDなどの生産が中止され販売終了すること」を意味する言葉です。
「廃盤」の使い方
主にレコードやCD、DVDなど音楽や映像メディアの販売が終了になることを表します。
レコードやCDなどのメディアは薄くて硬く円盤状であることから「盤」と呼ばれます。
素晴らしいレコードのことを「名盤」新しく出たCDのことを「新盤」と表現するように、生産が終了し廃止された盤を指す言葉が「廃盤」です。
一般的には音楽や映像メディア全般に対して用いられる表現で、ビデオカセットのような円盤状ではないメディアも慣習的に「廃盤」と呼ばれます。
「絶版」とは?
「絶版」とは、「本の出版を終了すること」を意味する言葉です。
「絶版」の使い方
本を重版することなく市場に流通している在庫のみで販売が終了することを表します。
狭義では出版が終了した本のうち版元に版権が残っていないことを意味し、再び出版するには改めて版権を取り直す必要があります。
基本的には本に対して使いますがポスターやリトグラフなど印刷するもの全般に使える表現です。
「廃盤」と「絶版」の違い
「廃盤」と「絶版」の違いは「メディア」です。
音楽や映像ソフトの生産が中止され販売終了になるのが「廃盤」、本の出版が終わるのが「絶版」というメディアの違いで区別されます。
どちらもこれ以上生産されることがなくなり市場に流通している在庫のみで販売が終了する点は同じです。
「廃盤」の例文
・『廃盤になったレコードを中古で探す』
・『売れ行きが悪く一週間で廃盤が決まった』
「絶版」の例文
・『絶版になった本を古書店で見つけた』
・『絶版になった本の再版が決まった』
まとめ
「廃盤」と「絶版」は対象物によって使い分けられます。
混同しやすい言葉なので正しい基準を憶えておきましょう。