「損得勘定」と「損得感情」はどちらも「そんとくかんじょう」と読む言葉です。
その言葉は読みは同じですが意味はどのように違うのでしょうか。
今回は、「損得勘定」と「損得感情」の違いを解説します。
「損得勘定」とは?
「損得勘定」とは、「損か得か計算すること」を意味する言葉です。
「損得勘定」の使い方
物事が自分にとって不利益をもたらすことを「損」、利益をもたらすこと「得」といいます。
「勘定」は計算することを表すので「損得勘定」とは不利益になるのかそれとも利益になるのかを計算する行為を表しています。
ある物事が自分にとってどのような効果をもたらすのかは簡単には分かりません。
結果的に自分にとって損か得かを考て計算する行為を指して「損得勘定」と表現します。
「損得感情」とは?
「損得感情」とは、「損か得かで判断してしまう気持ち」を意味する言葉です。
「損得感情」の使い方
物事の価値を判断する基準は人それぞれです。
社会正義や道徳といった基準以外だけでなく自分にとってどうであるのかは大切な基準になります。
ある物事について考えた時に自分にとって利益になるのかどうかを基準に考える気持ちが「損得感情」です。
一般的には道徳や義理人情よりも自分の都合を優先する欲深い考えとされるためネガティブな意味合いで使われます。
「損得勘定」と「損得感情」の違い
損か得か計算するのが「損得勘定」、損か得で考えてしまう気持ちが「損得感情」という違いで区別されます。
元々は「損得勘定」が正しい言葉として存在しており「損得感情」は誤用でしたが、現在ではいみが異なる別の表現として使われています。
「損得勘定」の例文
・『損得勘定でどちらを支持するか決める』
・『抜け目なく損得勘定している』
「損得感情」の例文
・『どうしても損得感情で判断してしまう』
・『損得感情を抑えきれない』
まとめ
「損得勘定」の誤用だった「損得感情」ですが現在では異なる意味を持つ言葉として使われています。
まだ認めていない辞書も多く誤用だと勘違いされる可能性もあるので微妙な場面で使う際は注意しましょう。