この記事では、「俳人協会」と「現代俳句協会」の違いを分かりやすく説明していきます。
「俳人協会」とは?
俳人協会とは日本の俳句団体の1つで、現代俳句協会から独立する形で1961年に設立されました。
俳人で国文学者でもある中村草田男が初代会長を務めています。
中村草田男は生活や人間性に着目した俳句で知られ、現代俳句協会の幹事長も務めていました。
しかし、賞の選考を巡って現代俳句協会内で対立し、新たに俳人協会を設立したのです。
俳人協会は俳句文芸に関する研究を行ったり、俳句大会を開催したりしている団体です。
「現代俳句協会」とは?
現代俳句協会は日本の俳句団体の1つで、1947年に設立されました。
現代俳句大賞や現代俳句協会賞、現代俳句評論賞など様々な賞を主催しています。
現代俳句協会には、自由な俳句観を持つ人々が集まっています。
有季定型の俳句を作る人もいますし、有季・無季関係なく定型句を作る人もいます。
また、自由律や口語書きなど様々な俳句を許容しているのが特徴です。
「俳人協会」と「現代俳句協会」の違い
日本には俳句の団体が複数ありますが、俳人協会も現代俳句協会もその中の1つです。
歴史が古いのは現代俳句協会で、そこから独立して生まれたのが俳人協会になります。
現代俳句協会では、季語が無かったり五七五という定型を守らなくても良いとしています。
自由な俳句が現代俳句協会の特徴です。
それに対して俳人協会は、季語があり五七五の定型を守った俳句を詠む団体です。
中村草田男が俳人協会を設立したのも、季語を巡って現代俳句協会で他のメンバーと激しく対立したためです。
無季派が混在している現代俳句協会から、有季派が独立した形となりました。
しかし近年、俳人協会は季語のない俳句を受け入れる姿勢を見せており、必ずしも有季定型にこだわらなくなっています。
まとめ
現代俳句協会から独立して誕生した団体が俳人協会です。