この記事では、「脱帽」と「舌を巻く」の違いを分かりやすく説明していきます。
「脱帽」とは?
脱帽とは、感服することや相手に敬意を示すことをいいます。
また、降参したり、降伏や服従の意思を表すことを脱帽ということもあります。
脱帽には漢字の通り帽子を脱ぐという意味もありますが、感服したり降参したりする意味合いで用いられることが多いです。
降参の意思を示す言葉に「兜を脱ぐ」がありますが、それが帽子に置き換えられて「脱帽」となったと考えられています。
「舌を巻く」とは?
舌を巻くとは、非常に驚いたり感心したりすることをいいます。
素晴らしい出来栄えを目にしたり、予想以上に優れた能力を目の当たりにしたりして、驚いた時に使用する言葉です。
驚きや感心で言葉を失い、何も言えなくなる状況のことを表しています。
中国の歴史書「漢書」が由来とされ、舌を巻き物のように巻いて言葉が話せなくなることを指していました。
その後、とても驚いた時に言葉を失うことがあることから非常に驚いて感心することを舌を巻くというようになったのです。
「脱帽」と「舌を巻く」の違い
脱帽にも舌を巻くにも、優れたものに心を動かされるという意味があります。
脱帽には降参するとか負けを認めるといったニュアンスが含まれていますが、舌を巻くにはそういったニュアンスはありません。
舌を巻くは言葉が出ない程驚くということなので、驚きのニュアンスが強いです。
「脱帽」の例文
・『彼の博識ぶりには脱帽しました』
・『彼女の経営手腕には脱帽です』
「舌を巻く」の例文
・『他社の広告でしたが、そのインパクトの強さに思わず舌を巻きました』
・『彼女の美しい演技には舌を巻くしかありませんでした』
まとめ
脱帽にも舌を巻くにも、優れたものに心を動かされるという意味があります。
降参するとか負けを認めるといったニュアンスがあるのが脱帽で、驚きが非常に強いのが舌を巻くになります。