「製図」と「作図」はどちらも図を製作することを表す言葉です。
2つの言葉はどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
今回は、「製図」と「作図」の違いを解説します。
「製図」とは?
「製図」とは、「器具を使って図面を製作すること」を意味する言葉です。
「製図」の使い方
構造や配置を図で表したものを図面と言います。
一般的には設計図や配置図など詳細な情報が記されたものを図面といい適当に仕上げた落書きやメモ程度のものは含みません。
専用の器具や道具を使い精密な図面を書き上げる作業のことを「製図」といいます。
物品の製造に使用される設計図や工事に使う施工図など、詳細な情報が正確に書かれた図面を製作する行為を表す言葉です。
「作図」とは?
「作図」とは、「幾何学として定規とコンパスのみを用いて条件通りの図を作ること」を意味する言葉です。
「作図」の使い方
本来はさまざまな図や図形を作ること表しますが、一般的には幾何学の問題として条件を満たす図を作ることを指す言葉として使われています。
定規とコンパスのみを使うのが基本的な条件で、それに加えて提示される条件を満たす図を作る行為が「作図」です。
幾何学以外の意味で使う場合は出来栄えの良し悪しにかかわらず図面や図形を作る行為全般を指します。
「製図」と「作図」の違い
器具や道具を使って詳細な図面を製作するのが「製図」、定規とコンパスのみで条件に合う図を作る幾何学上の問題解決が「作図」という違いで使い分けられています。
「製図」はある程度品質の高い図を作る行為を指す言葉であり、品質の低い下手な図を作る行為を「作図」と呼んで区別することもあります。
「製図」の例文
・『設計図の製図が完了した』
・『製図に使う道具は精密に作られている』
「作図」の例文
・『定規とコンパスだけで作図する』
・『任意の角を3等分するように作図するのは不可能だ』
まとめ
「製図」と「作図」はどちらも図に関する言葉ですが表している意味合いは大きく異なります。
それぞれの意味を正しく理解して使い分けましょう。