この記事では、「荒茶」と「煎茶」の違いについて紹介します。
荒茶とは?
荒茶とは、摘みとった茶葉を保存できる状態まで加工したものをいいます。
摘み取りから荒茶に加工するまでは、茶農家が行います。
具体的には摘み取った茶葉を新鮮なうちに蒸し、温風を当てながら茶葉を揉んで乾燥させるものです。
摘み取ったばかりの茶葉はまだ生きていて、呼吸をしています。
そのままにしておくと発酵が始まってしまうので、劣化を防ぐためにその日のうちに高温で蒸します。
茶葉を揉むのは、柔らかくしてお茶の成分を出しやすくするためです。
乾燥させたものが荒茶で、それを製茶メーカーが買取って仕上げの加工を施し緑茶として販売します。
煎茶とは?
煎茶とは緑茶の一種で、発酵させずに作ります。
茶葉の発酵は酸化することで、摘み取った瞬間から発酵が少しずつ始まります。
煎茶は茶葉を蒸して発酵を止め、揉みながら何段階にも分けて乾燥させて作ります。
製茶メーカーが荒茶を茶農家から買取り、加工を施して煎茶に仕上げています。
葉や茎を選別し、火入れによる乾燥やふるい分け、整形などの工程を経て煎茶になるのです。
煎茶は日本で最もよく飲まれているお茶で、その割合は80%にも上ります。
そのため良く親しまれているお茶です。
荒茶と煎茶の違い
荒茶は仕上げ加工が施されていない状態のお茶のことをいいます。
荒茶から仕上げ加工をすることで、煎茶になります。
また、煎茶だけではなく、玉露なども荒茶を加工したものです。
一般的なスーパーマーケットなどでは荒茶は販売されていませんが、茶農家などでは普通に飲まれてきました。
煎茶になった時よりも水分が多く、選別もされていないので茎なども混じっています。
そのため荒茶の方が素朴な味わいがします。
水分量が多いので変質しやすく、製品として販売するのには向きません。
まとめ
荒茶は煎茶に仕上げ加工される前のお茶です。
煎茶以外のお茶になることもあります。