「書評」と「読書感想文」どちらも本について書いた文章を指す言葉です。
2つの文章にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「書評」と「読書感想文」の違いを解説します。
「書評」とは?
「書評」とは、「本の内容を紹介するように論評した文章」を意味する言葉です。
「書評」の使い方
その本をまだ読んだことがない人に向けてあらすじや内容を紹介するように書かれた文章を指します。
ただ内容を羅列するのではなくその本をどのように評価するのか評論的な観点を加えている点が特徴です。
「書評」は本について書いた文章ではあるものの対象にしているのはまだ本を読んでいない人たちであり、本からは独立した文章として成立しています。
「読書感想文」とは?
「読書感想文」とは、「本を読んで感じた気持ちや思いをまとめた文章」を意味する言葉です。
「読書感想文」の使い方
ある事柄に対して抱いた気持ちや感情のことを「感想」といいます。
「読書感想文」とは読書体験によって感じた気持ちや抱いた想いをまとめた文章です。
作品と自分との間に芽生えた新たな気持ちを表すのが「読書感想文」であり、基本的にはごく個人的な気持ちをまとめた文章になります。
読書体験によって生じた気持ちの変化など直接的には本の内容と関係ない内容でも問題ありません。
「書評」と「読書感想文」の違い
「書評」と「読書感想文」の違いは「内容紹介」と「客観性」です。
「書評」はまだ本を読んでいない特定多数の人に向けて書く文章なので内容紹介があり客観性を重視して書かれるのに対し、「読書感想文」は気持ちや思いなどをまとめる文章なので内容紹介は必要なく個人的な主観に基づいて書かれます。
「書評」の例文
・『好意的な書評が掲載された』
・『書評を読んで興味をそそられる』
「読書感想文」の例文
・『読書感想文の宿題が出た』
・『読書感想文にあらすじは必要ない』
まとめ
同じ本について書いた文章という共通点はあっても「書評」と「読書感想文」は全くの別物です。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して区別しましょう。