「過多」と「過少」はどちらも行き過ぎた状態を表す言葉です。
具体的にはそれぞれどのような状態を表しているのでしょうか。
今回は、「過多」と「過少」の違いを解説します。
「過多」とは?
「過多」とは、「多すぎること」を指す言葉です。
「過多」の使い方
標準や基準から比べて多すぎるさまを表します。
多くの物事には適切とされる水準が定められていますが、適切とされる水準を超えている状態が「過多」です。
標準よりも多すぎると処理が追いつかなかったりあふれてしまったりなどさまざまな弊害が生じます。
人気や売上など多ければ多いほど喜ばしいとされる物事であっても多すぎると対応が追いつかなくなってしまうなど必要以上に多い様子を「過多」と表現します。
「過少」とは?
「過少」とは、「少すぎること」を指す言葉です。
「過少」の使い方
真の数量が標準や基準よりも大幅に少ないさまを表します。
多少の不足や少なさではなく誰が見ても明らかなくらい少ない様子に対して用いる表現ですが、絶対的な基準の場合はほんのわずかな少なさでもあっても「過少」と表現します。
ゴルフの打数は一打でも少なく申告すれば「過少」申告としてペナルティの対象です。
「過多」と「過少」の違い
基準よりも数量が多すぎるのが「過多」、数量が少なすぎるのが「過少」という違いで区別されます。
表している状態は正反対ですがどちらも基準から外れているという点で共通しています。
「過多」の例文
・『需要に対し供給過多で値崩れを起こす』
・『業務過多で仕事に手が回らない』
・『メディアへの露出過多で飽きられ始めた』
「過少」の例文
・『実際よりも体重を過少に伝えた』
・『周辺と比べて人口が過少な地域である』
・『所得の過少申告を指摘される』
まとめ
「過多」と「過少」は真逆の意味ですが基準から大きく離れていることを表す同じ性質の言葉です。
数量で表されるさまざまな物事に使う表現なので憶えておきましょう。