この記事では、「脚色」と「脚本」の違いについて紹介します。
脚色とは?
脚色とは、小説や実際に起きた事件などを演劇やテレビドラマ、映画などの脚本に書き改めたり書きおろしたりすることをいいます。
元々は、中国の元時代に行われていた雑劇の役柄のことを指す言葉でした。
それが日本に伝わり、日本では歌舞伎の仕組みを考案することを指すようになります。
そして、台詞やト書きがある脚本を脚色と呼ぶようになりました。
現在は「きゃくしょく」といいますが、明治時代までは「きゃくしき」と呼んでいました。
また、現在では脚色には、面白おかしくするために粉飾するという意味もあります。
脚本とは?
脚本とは、映画やテレビドラマ、演劇などで台詞や動作などを記したものをいいます。
台本やシナリオと呼ばれることもあります。
脚本の内容は媒体によっても異なりますが、台詞を主体としト書きによってその場面の状況や登場人物の動作などが記されています。
脚本には、作家がその作品のために書き下ろしたオリジナル脚本と小説などの原作を劇化したものがあります。
小説などの原作を劇化したものは、脚色と呼ばれています。
脚色と脚本の違い
脚本は、映画やテレビドラマ、演劇などで使われる役者の台詞や動作を記したものです。
元々は脚色と呼ばれており、脚本と脚色は同じ意味の言葉でした。
「脚色の本」を略して「脚本」という言葉が生まれたといわれています。
脚色は中国で使われていた漢語なので、それをアレンジした和製漢語ということになります。
現在は脚本のうち、小説や実際の事件を題材に劇化したものを脚色と呼んでいます。
また、面白おかしく粉飾することも脚色といい、その意味で使われることが多いです。
まとめ
脚本と脚色は昔は同じ意味でした。
現在では脚本のうち、小説などを原作として劇化したものを指すことが多いです。
また、脚色には面白おかしくするために粉飾するという意味もあります。