この記事では、「忌々しき」と「由々しき」の違いを分かりやすく説明していきます。
「忌々しき」とは?
「忌々しき」は「ゆゆしき」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「程度がはなはだしいこと」という意味です。
2つ目は「重大で放っておけないこと」という意味です。
3つめは「神聖で恐れ多いこと」という意味です。
4つ目は「不吉で慎むべきこと」という意味です。
4つ目は「うとましく腹が立つ」という意味です。
5つ目は「立派ですばらしい」という意味です。
「忌々しき」の言葉の使い方
「忌々しき」は形容詞「忌々しい」の文語表現です。
「ゆ」の語源は「斎(ゆ)」という語で、「神聖なこと」という意味です。
同じ語を2つ重ねて意味を強調して「ゆゆし」という言葉になり、「おかしてはならない神聖なもの」という意味で使われる様になりました。
ここから更に転じて「不吉な様子」として使われています。
「由々しき」とは?
「由々しき」は「ゆゆしき」と読みます。
意味は「程度がはなはだしいこと」「重大で放っておけないこと」で、上記で紹介した「忌々しき」と同じです。
「由々しき」の言葉の使い方
「由々しき」は形容詞「由々しい」の文語表現です。
語源は「忌々しき」と同じで、元は「忌々しき」として使われていました。
「忌」を「ゆ」と読むのが常用外であったことから、同じ読み方の「ゆ」が当てはめられ、意味もネガティブな部分だけが残されて使われる様になりました。
「忌々しき」と「由々しき」の違い
「忌々しき」は「おかしてはならない神聖なもの」「程度がはなはなしいもの」「立派なもの」といういみです。
「由々しき」は「忌々しき」の当て字で、ネガティブな意味が残っている言葉です。
「忌々しき」の例文
「忌々しき」の例文は以下の通りです。
・『国際関係で忌々しき事態が生じている』
・『政治家が賄賂を受け取るとは忌々しき問題だ』
・『教師が暴力をふるとはまことに忌々しき事態だ』
「由々しき」の例文
「由々しき」の例文は以下の通りです。
・『授かり婚などとは由々しきことだ』
・『お笑い芸人になるとは由々しき事態だ』
・『社内不倫などと由々しき問題が生じる』
まとめ
今回は「忌々しき」と「由々しき」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。