「遺族」と「親族」はどちらも特定の人々を指す言葉ですが具体的にそれぞれどのような人を指す言葉で何が違うのでしょうか。
今回は、「遺族」と「親族」の違いを解説します。
「遺族」とは?
「遺族」とは、「人が亡くなった時に後に残される家族や身内」を指す言葉です。
「遺族」の使い方
家族や身内を持つ人が死んだ場合、その人が死んだ後も家族や身内はそのまま生きて生活を続けることになります。
後に残される家族や身内を総称して「遺族」と表現します。
誰かが死んだ後に残る家族や身近な関係者全般を指す言葉ですが具体的にどこまでという範囲は決まっていません。
血のつながりがある家族や親兄弟など特に身近な関係にある残された人を指す意味で使うことが多く、血縁があっても普段ほとんど交流がないような遠く離れた関係の人は含みません。
法定相続において相続権を持つ人や相続権を持つ人の家族程度までが「遺族」と呼ばれる一般的な範囲です。
「親族」とは?
「親族」とは、「血縁や婚姻によって関係が結ばれている人々の総称」です。
「親族」の使い方
親兄弟や結婚相手、従兄弟や甥姪など自分とのつながりがある血縁関係者、もしくは婚姻によって姻族関係を結び自分とつながりを有する人たちの総称です。
一般用語としては血縁や婚姻によって関係をたどれる相手はすべて「親族」と表現しますが、民放の規定では「6親等内の血族」「3親等内の姻族」「配偶者」を「親族」と定めています。
「遺族」と「親族」の違い
亡くなった人を中心にした時の残された家族や身内が「遺族」で、血縁や婚姻によるつながりを持つ人たちが「親族」という違いで区別されます。
「遺族」は亡くなった時にのみ用いられる表現ですが「親族」は関係性を表す言葉なので生きている人にも亡くなった人にも使います。
「遺族」の例文
・『相続について遺族が話し合う』
・『葬式に遺族が参列する』
「親族」の例文
・『親族一同で話し合った』
・『親族で費用を負担する』
まとめ
「遺族」と「親族」では基準が全く異なります。
言葉の意味をきちんと理解して正しく使いましょう。