「格調」と「格式」には、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「格調」と「格式」の違いを分かりやすく説明していきます。
「格調」とは?
「格調」とは、主に芸術作品において生じる品格を意味します。
文章や演説、詩歌などの構成や表現から生じる全体の品格が「格調」です。
言い換えれば、「気品」や「上品さ」、「品格」、「優雅さ」などと同じです。
「格調」の使い方
「格調」は、「格調ある」のほか、「格調高い」や「格調を持つ」、「格調を味わう」などといった形で用いられます。
「格式」とは?
「格式」とは、主に家柄や身分を意味する言葉です。
身分や家柄などによって定まる礼儀や作法を意味する言葉です。
言い換えれば、「地位」や「ステータス」、「格」などと同じです。
「格式」の使い方
「格式」は、「格式のある」のほか、「格式高い」や「格式の低い」、「格式のよい」、「家の格式」などといった形で用いられます。
「格調」と「格式」の違い
「格調」と「格式」は、全く異なった意味を持つ言葉です。
「格調」は主に芸術作品において生じる品格。
「格式」は主に家柄や身分を意味する言葉です。
そのため、同じ「高い」という言葉と組みわせた場合、何が「高い」のかといった違いが生じます。
「格調」の場合は、芸術作品の品格が高いこと。
「格式」の場合は、家柄や身分が高いことを意味するものとなります。
「格調」の例文
・『芸術の秋には、格調を味わう楽しみもおすすめです』
・『彼女は、とても格調の高い文章を書く女性です』
・『子供の頃から格調高い作品に触れることは大切です』
・『格調高い芸術として、私は書を選びました』
「格式」の例文
・『昔、家の格式によって結婚相手が決められていた時期があります』
・『格式高い家への訪問は緊張するものです』
・『父に家の格式が違う理由で結婚を反対されました』
・『大人になって、自分の家の格式の高さを知り驚きました』
まとめ
以上のように「格調」と「格式」では、対象とするものに大きな違いがあります。