「外敵」と「天敵」はどちらも自分と対立する相手を指す言葉です。
2つの言葉にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「外敵」と「天敵」の違いを解説します。
「外敵」とは?
「外敵」とは、「外部の敵」を指す言葉です。
「外敵」の使い方
利害が相容れず対立し戦う相手のことを「敵」といいます。
敵の中でも対立派閥など集団の中にいる敵ではなく外部に存在する敵が「外敵」です。
ある集団にとって集団の内側ではない外側の敵を表す言葉で一般的には国を集団の単位として考えた時の外の敵、つまり外国から攻めてくる戦う相手を指す言葉です。
内部抗争など身内ではない外部の敵を指す言葉なので集団が一体となって立ち向かいます。
「天敵」とは?
「天敵」とは、「生物にとって死亡要因となる敵」を指す言葉です。
「天敵」の使い方
自然界ではある生物が他の生物を捕食することによって生命が成り立っています。
ある生物にとって死亡要因となる敵、つまり命を奪おうと襲ってくる関係にある存在が「天敵」です。
本来は捕食される側から見た捕食する側を指す言葉ですが、一方的に襲われる関係という意味から転じて「最悪なほど相性の悪い相手」という意味でも使われています。
「外敵」と「天敵」の違い
外から攻めてくる敵が「外敵」、一方的に命を奪おうとする敵が「天敵」という違いで区別されます。
外から攻めてくる敵であれば相手の強さや相性とは関係なく全て「外敵」です。
「天敵」は自然界に存在する関係性ですが人間の間では相性の悪い敵や因縁のある相手という意味で使われています。
過去に何度も戦争している敵国や相性が悪くなかなか勝てない敵組織などは「外敵」であると同時に「天敵」でもあります。
「外敵」の例文
・『外敵に備えて防備を固める』
・『外敵が攻めてきているのに内部で争っている場合ではない』
「天敵」の例文
・『アブラムシにとってテントウムシは天敵だ』
・『あのピッチャーは我がチームの天敵である』
まとめ
同じ敵を表す言葉でも「外敵」と「天敵」では指している相手が全く異なります。
どのような敵を表しているのか、それぞれの言葉を正しく理解して使い分けてください。