食物の「栄養価」に関して気をつけなければならないという話を昔はよく聞きましたが、現在はあまり聞くことはありません。
一方「栄養素」という言葉はよく聞きます。
この2つはどう違うのでしょうか。
この記事では、「栄養価」と「栄養素」の違いを分かりやすく説明していきます。
「栄養価」とは?
「栄養価」とは、文字通り「栄養に関するインデックス」という意味の言葉で、おもに、その食物にどのような「栄養素」がどのくらい含まれているかを示したものです。
「価」という文字は、「価値」ということばがあるように「値」と同じ意味を持っている文字なので、「各栄養素の値」と言い換えることもできます。
英語では、「nutritional value」と言います。
「栄養素」とは?
「栄養素」とは、文字通り「栄養の素」という意味で、食物に含まれている人間にとって重要な栄養をカテゴリー分けしたものです。
「栄養素」の中でも最も需要な5つを「五大栄養素」と言います。
それは、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、無機質です。
これらは、どれも不足すると健康上の影響が出ます。
英語では、「nutrients」と言います。
「栄養価」と「栄養素」の違い
「栄養価」と「栄養素」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、食物に含まれている栄養に関するものであるというのは同じですが、見方が違います。
すなわち、「栄養価」は食物の間での比較をするときに使用される数字であり、「栄養素」はその時に比較される要素そのもののことを言います。
言い方を替えれば、同じ「栄養素」が含まれている量を比べられるのが「栄養価」ということになります。
例えば、豚ロースの栄養価は、タンパク質19、炭水化物0. 2、脂質19のように表しますが、このタンパク質、炭水化物、脂質などが「栄養素」です。
まとめ
この記事では、「栄養価」と「栄養素」の違いに関して説明してきました。
ここまで説明したように、実際には「栄養価」の表示には合意された決まりがあるわけではないので、目的や何を伝えたいかによって変わってきます。
また、「栄養価」という言葉自体のあいまいさもあって、あまり使わなくなっているかのかもしれません。