「業界」と「職種」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「業界」と「職種」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「業界」「職種」の違いを分かりやすく説明していきます。

「業界」と「職種」の違い

「業界」「職種」の違いについて紹介します。


「業界」と「職種」の使い方の違い

「業界」「事業の種類」に使われます。

それぞれの企業が属している事業の種類のことで、産業や分野、関連性などにより柔軟にカテゴライズできる表現です。

「職種」「仕事の種類」に使われます。

ある業務内容に従って分けた仕事の種類で、産業に関係なく横割りで使われる表現です。


「業界」と「職種」の英語表記の違い

「業界」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「indutry」「産業」「工業」「業界」という意味があります。

メーカーの会社名の英語版によく付けられる表現です。

“My father works in the automobile industry.”
(私の父は自動車業界で働いています)
2つ目は「business」で、「産業」「業種」「仕事」「取引」「業界」など幅広い意味があり、「ビジネス」と日本語にもなっています。

こちらはかなりカジュアルな表現です。

“I would like to learn about the resutrant business.”
(私は飲食業界について学びたいと思います)
「職種」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「occupation」で、「職業」「職種」という意味です。

“What is your occupation?”
(あなたの職業はなんですか)
2つ目は「job」で、「仕事」「職業」「職種」という意味があり、「ジョブ」と日本語にもなっています。

仕事全般に使われるカジュアルな表現です。

“What kind of job would you like to do?”
(どんな職種を希望しますか?)

「業界」の意味

「業界」「ぎょうかい」と読みます。

意味は「産業や取扱い商品が同じ仲間や企業の、つながりを表す言葉」です。

つまり、「同じ商品を取り扱っている企業や、同じ様な仕事をしている人たちとして分類する言葉」です。

同じ商品やサービスを取り扱っていると、仕事の内容も似てくるので、その様な人たちや企業を一つの社会として表す表現です。

「業」「ごう・わざ」とも読み「生活を立てる手段」という意味、「界」「範囲を区切った特定の場所」という意味、「業界」「職業を範囲で区切った特定のつながりのこと」になります。

「業界」の使い方

「業界」「産業や取扱い商品が同じ仲間や企業のつながり」に使われます。

名詞として「業界では」「業界の動き」など使われます。

「業界人」「そのつながりにいる人たちのこと」で、「業界用語」「そのつながりにいる人たちが使う特殊な言葉」のことに使われます。

「業界」には決まった定義はなく、関連性で使うことが多くなります。

例えば、「飲食業界」「サービス産業」だけでなく、「食品卸売業」「食器などのメーカー」も含まれたりするのです。

「業界」を使った例文

・『アパレル業界ではトレンドに敏感な若い人材が求められている』
・『IT業界は横の移動が多く、転職先に元上司がいたりする』
・『マスコミ業界では特に業界用語が注目されて、スラングとして使われることが多い』
・『業界の著名人たちが集まるパーティーに出席して、人脈を広げる』
・『今や業界のつながりを超えて情報交換していかないと生き残れない』

「業界」の類語

「界隈(かいわい)」
「そのあたり一帯や周辺」という意味です。

「一応、マスコミ界隈の仕事をしています」などと使われます。

「関係(かんけい)」
「二つ以上の物事が互いにかかわり合うこと」、他の名詞の下に付いて「その方面」という意味です。

「音楽関係の仕事をしている人は、やはり元バンドマンが多い」などと使われます。

「業界」の対義語

「業界」に対義語はありません。

「職種」の意味

「職種」「しょくしゅ」と読みます。

意味は「ある業務内容によって分類された仕事の種類のこと」です。

どの様な仕事をしているかにより分けられるもので、具体的には「営業職」「経理職」「人事職」「介護職」などがあります。

「職種」は、厚生労働省により分類されているもので、公的な文書にする場合にはこの職業分類に当てはめて使います。

ただし、「経理職」「人事職」「総務職」に関しては、オフィス内でする作業が多いことから「事務職」という総称的な表現があります。

「職」「つかさどる」「担当する」という意味、「種」「たね」とも読み「たぐい」「仲間」という意味、「職種」「担当する仲間」になります。

「職種」の使い方

「職種」「ある業務内容によって分類された仕事の種類」に使われます。

相手の会社が何をしているかではなく、その人がどの様な仕事をしているかを表す言葉です。

「業界」が、産業で振り分けられるのに対し、「職種」に産業は関係ありません。

例えば、「製造業界」「飲食業界」「IT業界」にも、まず「営業部」「経理部」「人事部」などの部署があり、業界が違っても「営業職」「経理職」「人事職」と呼ばれるのです。

「職種」を使った例文

・『転職を考えるならば、やはり経験のある職種を選ぶべきだ』
・『職種により給料が違うのは仕方のないことだと思う』
・『経理はどの企業でもある部署なので、転職するのに有利な資格だ』
・『申し込み書の職種欄に専業主婦と書いたら無職に訂正させられた』
・『専門的な職種なのでスカウトを利用して転職することにした』

「職種」の類語

「職務(しょくむ)」
「その人が担当している仕事」という意味です。

「彼女の職務は営業の統括と秘書業務だ」などと使われます。

「担当(たんとう)」
「振り分けられた事柄を受け持つこと」という意味です。

「応募の件で採用担当者に電話を取り次いでもらった」などと使われます。

「職種」の対義語

「職務」に対義語はありません。

まとめ

今回は「業界」「職種」について紹介しました。

「業界」「産業の種類により分けられるつながり」「職種」「業務内容により分けられる仕事の種類」覚えておきましょう。