何かの甚だしさを形容するためによく使われるのが「史上」という言葉です。
例えば「史上最大」、「史上最高」、「史上最悪」などですが、似たような言葉に「至上」もあります。
この記事では、「至上」と「史上」の違いを分かりやすく説明していきます。
「至上」とは?
「至上」とは、「至」に「いたる」あるいは「それ以上がないほど」という意味があるので、「上」が付くことで「それ以上がないくらい上」ということを表します。
英語の表現では「extreme」が近いかもしれません。
「史上」とは?
「史上」とは、「歴史上」と同じ意味で使われて、「今までで最も」という修飾に使われる言葉です。
その後に続く表現を強調する用途で使用されるので、「史上」自体には大きな意味はありません。
接続する言葉を強調するという部分では、英語での修飾語「ever」に似ています。
「至上」と「史上」の違い
「至上」と「史上」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、「これ以上無い」という意味でよく使われますが、本来の意味は大きく違い、後に来る言葉も変わります。
つまり、「至上」にはそれだけで「最も上」という意味があるのに対して、「史上」は「歴史上」という意味しかなく、次に来る言葉を修飾するのが本来の役割です。
したがって、「至上の愛」は、「最も上の価値がある愛」という意味になりますが、「史上」を使う場合は「史上最高の愛」という表現をする必要があります。
つまり「史上」は「どうである」という言葉があって初めて意味が通じるということです。
まとめ
この記事では、「至上」と「史上」の違いを、解説してきました。
SNSなどでの他人への攻撃が話題になることも増えてきましたが、そんな人たちが陥りやすいのが「至上主義」です。
これは、例えば「ゲームスコア至上主義」や「オシャレ至上主義」などのように、そうでない人に対する偏見を産みかねません。
それは極端なことは行き過ぎるということでもあります。