「外延」と「内包」の違いとは?分かりやすく解釈

「外延」と「内包」の違いとは?違い

論理学や数学の集合のような分野で使用される言葉は、馴染みがないうえに日本語としての意味が分からないものがあり、突然目にすると困ってしまいます。

この記事では、「外延」「内包」の違いを分かりやすく説明していきます。

「外延」とは?

「外延」とは、論理学の用語であり、集合における「概念」に対する「具体的な物や事」を表す言葉です。

この言葉を使い始めたのは明治時代の哲学科家の西周で、英語における「extension」の訳語として定義しました。

そう考えると「外延」という漢字をあてたことに無理はないとも言えるでしょう。

元々の「extension」には、「何かを拡張する」という意味があり、論理学用語としては、「概念を拡張することによって実体を作る」ということを意味します。


「内包」とは?

「内包」とは、論理学の用語であり、前述の「外延」で説明した、元となる「概念」のことを表す言葉です。

一般的な使用法での「内包」は、「何かを含んでいる」ことだけを表す言葉ですが、論理学での意味は若干違います。

つまり、「含まれる」ための理由を定義したものであり、何かの特徴や、属性、タイプなどの共通点を記述したものとも言えます。


「外延」と「内包」の違い

「外延」「内包」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つの言葉は、論理学の用語として使用される特殊な言葉で、定義としては対義語にあたります。

違いを端的に表すなら、「実体」「性質」、あるいは「具体」「抽象」「実質」「概念」とも言うことができます。

おそらくこれでも分かりにくいので、例を挙げて説明するなら、自動車、自転車、オートバイが「外延」で、移動手段、少人数、コントロール、タイヤが「内包」ということになります。

IT関連の仕事をしていらっしゃるなら、オブジェクト指向プログラミング言語における、「インスタンス」「クラス」と言えばわかりやすいかもしれません。

まとめ

この記事では、「外延」「内包」の違いに関して説明してきました。

このように、論理学の特殊用語には文字の絵ずらが意味を表現していない場合があります。

「外延」に関しては、日常で使われる言葉ではないために、問題ありませんが、「内包」は、普通に使われる「内包」とは違う意味で使用されるので、注意が必要です。

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