日本の着物で用いられる帯の種類の中に、「丸帯」と「袋帯」があります。
この記事では、「丸帯」と「袋帯」の違いを分かりやすく説明していきます。
「丸帯」とは?
「丸帯(まるおび)」とは、幅の広い帯地(おびじ)を二つ折りにした中に芯を入れて仕立てた女帯のことを言います。
「丸帯」は江戸時代の中期頃から見られるようになった女帯の一種で、髪型の大きさに合わせて、帯幅や帯結びが大きくなりました。
現在では「丸帯」は花嫁の衣装や、また舞妓さんの着物などにのみ使われています。
「袋帯」とは?
「袋帯(ふくろおび)」とは、二枚の生地を袋織りにし、縫い目や芯がない帯のことを表しています。
「袋帯」は正装や礼装用として、格式の高い式典やお祝いの席などでの衣装として用いられています。
「丸帯」と「袋帯」の違い
「丸帯」と「袋帯」の違いを、分かりやすく解説します。
「丸帯」とは、幅の広い帯地を二つ折りにした中に芯を入れて仕立てた女帯のことを意味しています。
一方、「袋帯」は、二枚の生地が袋織りにしてあり、縫い目や芯がない帯のことを言います。
「丸帯」は幅の広い帯地を二つ折りにした中に芯を入れて仕立てた女帯のことを表しているのに対し、「袋帯」は、二枚の生地が袋織りにしてあり、縫い目や芯がない帯のことを指しているので、この点が異なっています。
「丸帯」の例文
・『丸帯の表と裏は同じ柄になっています』
・『丸帯は重くて扱いにくいことから、「袋帯」にかわっていったとも言われています』
・『「丸帯」は「広帯」、「広幅帯」とも呼ばれています』
・『「丸帯」は最も格の高い帯になります』
「袋帯」の例文
・『「袋帯」は「丸帯」の次に格が高いとされている帯です』
・『「袋帯」の名前の由来は、表地と裏地に異なった二枚の生地を袋状に縫い合わせて仕立てることから来ています』
・『「袋帯」の裏は無地になっていて、「丸帯」よりも軽くなっています』
・『袋帯は一般的には女性用の帯を指していますが、男性用の袋帯もあります』
まとめ
「丸帯」は、戦前までは礼装用に用いられていました。
しかし、昭和初期頃に「袋帯」が登場し、「丸帯」に代わって礼装用に使用されるようになっていきました。