一時はよく見かけていた透明のパーツを使用することで内部構造が見えるような製品のことを「クリア」とか「スケルトン」と呼んでいました。
この記事では、「クリア」と「スケルトン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「クリア」とは?
「クリア」とは、英語の「clear」をカタカナ表記したもので、そもそもは「障害物がない」と言う意味で、転じて「澄んでいる」とか「向こう側がよく見える」ということを示すようになった言葉です。
そこから透明の状態のことを言うようになりました。
プラモデルなどにおける「クリアパーツ」といえば「透明なパーツ」のことを言います。
「スケルトン」とは?
「スケルトン」とは、英語の「skeleton」をカタカナで表記したもので、元々は「内部の骨格」のことを示す言葉でした。
つまり、昔中学校の理科室にあった人間の骨格標本のようなものが「スケルトン」です。
それが日本語として定着する中で「内部が見える」と言う意味が強くなって、最終的には「透明である」こと自体を指す言葉としての使用法がメインになってきました。
「クリア」と「スケルトン」の違い
「クリア」と「スケルトン」の違いを、分かりやすく解説します。
ここまで解説してきたようにそもそもこの2つは全く違うものですが、混同されるようになったきっかけはおそらく1990年代に一斉を風靡したG-SHOCKとiMacにあります。
当時の両者のモデルは外装にクリアパーツを使用して中身が見えるようになっていましたが、そのことを「内部の骨格が見える」という意味で「スケルトン」と呼んでいました。
これを聞いて「透ける」との語感の近さから「スケルトン」イコール「クリア」だと認識したのでしょう。
まとめ
この記事では、「クリア」と「スケルトン」の違いを、解説してきました。
前述の「スケルトン」が「透ける」との語感の近さから誤って理解されるようになったと言うのはいかにも日本人らしく、このように外国の言葉を日本語のニュアンスを含めて独自の解釈を加えて日本語化するのは日本の特徴的な言語文化の一つと言っても良いでしょう。