この記事では、「燈」【とう】の「灯」【とう】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「燈」とは?意味
「登」と漢字が使われているように、高い位置から広範囲をほどよく照らす照明を「燈」といいます。
使い方としては、灯明を安全に置いて使う「燈籠」【とうろう】は、周りの花や木がよく見えるよう明るく照らすため庭で使われていた照明です。
この「燈」には木のように腐りにくい金属や石があり、雨が降る屋外でも使えるのが利点です。
この言葉は音読みのときは「とう」や「ちょう」といい、訓読みの場合は「ひ」か「あかり」と読みます。
仏の教えからきている言葉であり、神仏には「燈明」【とうみょう】をそなえる灯火【ともしび】を指すわけです。
「灯」とは?意味
天井や柱、壁に固定して使う照明のことを「灯」【とう】といいます。
代表的なものとしては「灯台」であり、その場所から周辺を明るく照らす目的で使われているものです。
「灯」は常用漢字であり、激しく火を表す言葉になります。
そのため、固定して使わないと危険なほど大きく燃える火は、武家屋敷の門の前を照らしたり、将軍が座って人を集めて話し合いする場を明るく照らすとき使われることもありました。
「燈」と「灯」の違い
「燈」と「灯」の違いを、分かりやすく解説します。
「燈」は、両手で祭器を持って上げることで燃え上がる火が上へ登るさまを表す象形文字【しょうけいもじ】です。
ガス燈はかなり高い位置から道路を照らす照明であり、まるで外国の街のようにアンティークな道になるさまが幻想的になります。
もう一方の「灯」は、柱や天井に固定して使う激しい火を指すものであり、町の灯【まちのひ】として使うわけです。
「燈」の例文
・『全国から人々が集まる燈籠祭が来週の15日から始まる』
・『竹で作られた支えの棒に、行燈を吊るして歩く』
「灯」の例文
・『提灯を手に持ち、夜の道を慎重に歩いて山を下りた』
・『灯篭から漏れる明かりが庭を照らすさまが美しい』
まとめ
どちらも火に関連した物を表すとき使われている言葉ですが、「燈」は高い位置から明るく広い範囲を照らすときに使われ、激しい火を固定するものに置いて使うものと覚えておくといいでしょう。