この記事では、「伝承」【でんしょう】と「継承」【けいしょう】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「伝承」とは?意味
風習や言い伝えを代々受け継ぎ、後の者が引き継いでいくことを「伝承」【でんしょう】といいます。
その土地で生まれ、人々が行ってきた風習を大事にしたいと思う気持ちから子孫に伝えて、ずっと魅力や意義を伝えてもらい、絶やさないでほしいと思うことを意味するわけです。
なかにはその家が長年信仰してきたものを細かく伝えたり、言い伝えを正確に覚えてもらって代々伝えてもらうために「伝承」します。
「継承」とは?意味
財産や身分を後の者に引き継いでもらうことを「継承」【けいしょう】といいます。
多くは自分に仕える弟子や家族に自分が築き上げた地位や権利を「継承」し、受け継がせることがほとんどです。
老舗の料亭や代々親子で経営してきた会社の跡継ぎとなる者は親からその子供を社長にする権利を与えて交代しますが、これを「継承」と言います。
「伝承」と「継承」の違い
「伝承」と「継承」の違いを、分かりやすく解説します。
人に伝えて大事にしてもらいたいと思う言い伝えや風習を話して、その後に継いでもらうことを「伝承」といいます。
もう一方の「継承」は、権利や地位を身近な者に受け継いでもらい、活躍してもらうことを「継承」という点が違う言葉です。
たいていが親から子供へ「継承」しますが、受け継ぐ者がいない場合は可愛がっている弟子や社員に託すこともあります。
「伝承」の例文
・『私が住む土地の言い伝えを絶やさないよう子供たちに伝承する』
・『母親が信仰する気持ちを大事にするため、娘の私が伝承した』
「継承」の例文
・『父親が重い病気にかかったので、会社の権利を継承する者を決めた』
・『社長になる権利を子供に継承し、年老いた私は引退する』
まとめ
絶やしたくないものを引き継ぐ人や、地位や会社の権利を決めておくのは早めにしておくことが大事です。
自分なりに誰をどのタイミングで「伝承」したり、「継承」するべきかを考えてみるといいでしょう。