この記事では、「反映」と「繁栄」の違いを分かりやすく説明していきます。
「反映」と「繁栄」の違い
「反映」と「繁栄」の違いについて紹介します。
「反映」と「繁栄」の使い方の違い
「反映」は「あるもの色や形が何かに映って見えること」「影響が他に現われること」に使われます。
資格的、感覚的にその様に転じていると分かることを言います。
「繁栄」は「国家や組織などが豊かになったり発展すること」に使われます。
賑やかになったり、盛り上がったりして、経済的に裕福な状態になることを言います。
「反映」と「繁栄」の英語表記の違い
「反映」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「reflect」で「反射」「反映」という意味、名詞形は「reflection」で、「リフレクション」と日本語にもなっています。
“The newspaper should reflect public opinion.”
(新聞記事は世論を反映するべきだ)
2つ目は「show」で、「見せる」「表す」=「反映する」というニュアンスです。
“This data shows some updates from last one.”
(このデータは前回から幾つか変更したものを反映している)
「繁栄」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「prosperity」で「成功」「繁栄」という意味です。
“I learned a history about the prosperity of this country.”
(私はこの地方の繁栄に関する歴史を学びました)
2つ目は「success」で、「成功」「繁栄」という意味があり、「サクセス」と日本語にもなっています。
“Wishing your company continued success in all your future endeavors.”
(貴社の益々のご繁栄とご活躍をお祈りしています)
上記はビジネス定型文です。
「反映」の意味
「反映」は「はんえい」と読み、以下の3つの意味があります。
1つ目は「光や色などが何かに反射して光って見えること」という意味で、ものの反射が視覚的に輝いて見えることを言います。
2つ目は「ある色が対照的に映り合ってより美しく見えること」という意味で、違う色同士が視覚に入り、より綺麗に見えることを言います。
3つ目は「あるものの性質が、他に影響して現われること」という意味で、他のものの特徴や要素を取り入れて変化することを言います。
上記に共通するのは「あるものが他のものに影響して分かる形で現われる」という意味です。
「反」は「そる」とも読み、「はねかえる」という意味、「映」は「うつす」「はえる」とも読み、「光が反射して輝く」という意味、「反映」で「光がはね返って輝くこと」になります。
「反映」の使い方
「反映」は「光や色などが反射して輝くこと」「複数の色同士がお互い引き立て合うこと」「あるものの性質が他に及ぶこと」に使われます。
「反映する・した」「反映される・された」と動詞を伴って使われたり、「反映して」と副詞として使われたりします。
ビジネスでよく使われる表現で、「意見を反映させる」「変更を反映させる」など、何かを参考に新しく作り直すことに使われます。
「反映」を使った例文
・『昨日の数字が既に今日のデータに反映されている』
・『こちらがユーザーからの意見を反映させて新たに製作した商品です』
・『湖面が静かなので周囲の景色を反映させて神秘的だ』
・『この部屋は壁と天井の色が綺麗に反映し合っている』
・『マニュアルに前回の教訓が全く反映されていない』
「反映」の類語
・「照り返し(てりかえし)」
「照りつけた光が反射して周囲にあるものが明るくなること」という意味です。
「白い壁や歩道の街並みは照り返して強くて日焼けする」などと使われます。
・「影響(えいきょう)」
「影」は形に従い、「響き」は音に応じることから転じて、「あるものの力や作用が他のものまで及ぶこと」という意味です。
「彼女は大学の教授から大きく影響を受けてこの仕事を選んだ」などと使われます。
「反映」の対義語
・「吸収(きゅうしゅう)」
「吸い取ること」「外から内に取り入れて自分のものにすること」「物質が、音や光・粒子線などを取り込む性質のこと」「生物学用語で、生き物が細胞膜を通して物質を取り込む性質のこと」という意味です。
「彼は知識を吸収して大きく成長した」などと使われます。
「繁栄」の意味
「繁栄」は「はんえい」と読みます。
意味は「国や組織などが豊かに発展すること」です。
個人ではなく、その一族全て、組織ぐるみ、或いは地域や国ぐるみ、で大きく成功して豊かになることを言います。
「繁」は「しげる」とも読み、「草木がいきいきと生える」「ものごとが盛んになる」「たくさん増える」という意味、「栄」は「さかえる」とも読み「盛んになる」という意味、「繁栄」で「ものごとが増えたり盛んになったりする様子」という意味です。
他から影響を受けるのではなく、自らの力や時代の流れにより発展することを表します。
「繁栄」の使い方
「繁栄」は、「国や組織などが成功したり発展すること」に使われます。
「繁栄する・した」と動詞を伴って使われたり、「繁栄して」と副詞として使われたりします。
一時的に盛んになることではなく、ある一定の期間、或いは将来的にずっと長い間豊かな状態が続く時に使われる表現です。
「繁栄」を使った例文
・『この町は大企業を誘致してから大きく繁栄を遂げた』
・『昔はあんなに繁栄していた地域だが、今では過疎に悩んでいる』
・『創業以来100年近くも繁栄してきた素晴らしい企業だ』
・『子孫の繁栄を祈って親族一同が集まり祈願した』
・『貴社の益々のご活躍とご繁栄を心よりお祈り申し上げます』
「繁栄」の類語
・「盛況(せいきょう)」
「催し物に多くの人が集まり賑やかな様子」という意味です。
「物産展は大盛況のうちに終わった」などと使われます。
・「隆盛(りゅうせい)」
「勢いが盛んなこと」という意味です。
「このお城は500年以上前に隆盛をきわめたと言われています」などと使われます。
「繁栄」の対義語
・「衰退(すいたい)」
「勢いや活力が衰え弱まること」という意味です。
「この本にはある文明が次第に衰退していく様子が記載されている」などと使われます。
まとめ
今回は「反映」と「繁栄」について紹介しました。
「反映」は「反射させたり影響をうけたりすること」、「繁栄」は「豊かに発展すること」と覚えておきましょう。