「反復」と「繰り返し」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「反復」と「繰り返し」の違い生活・教育

この記事では、「反復」「繰り返し」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「反復」と「繰り返し」の違い

「反復」とは、違いがないものをもう一度、あるいは2回以上行うことです。

「繰り返し」とは、違いがないものをもう一度、あるいは2回以上行うことです。

どちらの言葉も意味しているものは同じです。

反復横飛びという、体力を測定するテストがあります。

これは、3本の線があり、体力を測定される人は最初真ん中の線をまたぐ格好でたち、右の線、左の線と交互に超えていく運動です。

中央ライン、右ライン、中央ライン、左ライン、中央ラインという動きをしていきます。

これは、同じ動きをしているということができます。

同じ動きを何度もしているので「反復」横飛びと呼ばれています。

この動きは「繰り返し」ということもできます。


「反復」と「繰り返し」の使い方の違い

違いがないものを2度以上行うことについて使用します。

どちらの言葉も意味は同じで、同じように使用することが可能です。

しかし、やや使い方に違いがあります。

「反復」は自分がやろうと思ってやることについて使用をします。

反復横飛びの場合は、自分でやると決めてやっています。

英単語を覚えるとき、何度もその英単語を口に出したり、書いたりしますが、これも自分の意志で行っていることです。

筋トレは同じ動きを何度かしますが、筋トレも自分の意志で行っています。

「繰り返し」は、自分の考えとは関係ないことについても使用されます。

失敗は自分の意志で行っているものではありません。

しかし、何度も行ってしまうことはあります。

離婚は夫婦の問題であり、自分一人で決められることではありません。

自分の意志とは別のものがかかわって、何度も離婚することはあります。


「反復」と「繰り返し」の英語表記の違い

「反復」は英語で“repetition”と表現をします。

「繰り返し」も英語で“repetition”と表現をします。

「反復」の意味

「反復」とは、違いがないことを何度も行うことです。

“supercalifragilisticexpialidocious”という英単語があります。

「すてきな」を意味する言葉です。

この英単語を覚えようと思ったとき、一度口にしただけでは難しいでしょう。

そのため、一度だけでなく、二度、三度と何回も口に出して覚えようとします。

このとき、同じ言葉を言っています。

少し違えていうことはありません。

違いがないことを何回か言っていて、こういったことを意味する言葉です。

スクワットやダンベルの上げ下げなどの筋トレは、動きを「反復」します。

スクワットの場合で考えてみます。

まず、肩幅くらいに足を開いて立ちます。

その姿勢から太ももと床が水平になるくらいまでゆっくりと腰を落とし、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。

この動きを1回だけやっても、筋肉はほとんどつきません。

筋肉をつけるためには、筋肉に負荷を与える必要があり、そのためには同じことを何度か行います。

ときには片足をあげる、ときには両足をそろえるなど、違ったことはせず、まったく同じことを行います。

このように違いがないことを何回か行うことを意味する言葉です。

「反復」の使い方

違いがないことを1回だけでなく、2回、3回と行うことについて使用をします。

自分の意志で行うことに使う場合が多いです。

筋トレは自分の意志で行います。

英単語を覚えるために口に出すのも自分の意志で行います。

テニスのサーブ練習も自分の意志で行います。

このような自分の意志で行われることについて使う言葉です。

失敗や離婚など、自分の意志にかかわらず起こることには使用しません。

「反復」を使った例文

・『反復運動に飽きてきた』
・『動作を反復していたら腕が痛くなった』
・『1~5の手順を反復する』
・『反復練習をしたかいがあった』

「反復」の類語

「繰り返し」が類語です。

「反復」の対義語

何度でもないという意味で、「一回」「一度」が対義語です。

「繰り返し」の意味

「繰り返し」とは、違いがないことを2回や3回など行うことです。

「々」という漢字があります。

この漢字がでてきたときは、この漢字の前にある漢字がもう一度使用されていることを表しています。

たとえば、時々、久々、刻々などです。

時々は時時と書くこともできますが、同じ漢字を2回使っているので「々」と書いて表すこともできます。

時時は、最初の時という漢字と次の時という漢字にまったく違いがありません。

同じことが2回行われています。

こういった違いがないことが何度かあることを意味する言葉です。

自分の意志とは関係なく起こることも意味する言葉です。

どんなに気をつけていても、同じ失敗をしてしまうことはあります。

気をつけていたのだから、失敗はわざとではなく、自分の意志で行っているものではありません。

自分の意志で行っていなくても、同じ失敗が2回、3回とあれば「繰り返し」になります。

「繰り返し」の使い方

違いがないことが何度か繰り返されることについて使用をします。

自分の意志で行うことにも、自分の意志とは関係なく行われることにも使える言葉です。

英単語を覚えるとき、何度も口に出します。

これは自分の意志で行っていることです。

スポーツの練習を何度もするのも自分の意志で行っていることです。

これらに使うことができます。

失敗を何度もする、リストラされるなどは、自分の意志で行うものではありません。

これらにも使うことができます。

「繰り返し」を使った例文

・『繰り返し紙に書いて覚える』
・『繰り返して演奏をする』
・『5回繰り返してください』
・『入院を繰り返した』

「繰り返し」の類語

「反復」が類語です。

「繰り返し」の対義語

何度でもないという意味で、「一回」「一度」が対義語です。

まとめ

2つの言葉は同じ意味を持っています。

そのため、同じ場面で使用することが可能です。

しかし、「反復」は自分の意志で行うことについて使用をし、「繰り返し」は自分の意志でも、そうでないものでも使用する言葉という点が違います。