この記事では、「返却」と「返還」の違いを分かりやすく説明していきます。
「返却(へんきゃく)」とは?
「返却」とは、「借りたものや預かったものを本来の持ち主に返すこと」を意味する言葉です。
「返却」の使い方
「返却」は「借りたものを返す」、「貸したものを返してもらう」ときなど貸し借りの関係にある場合に使われます。
「返還(へんかん)」とは?
「返還」とは、「元あるところに戻すこと」や「元の持ち主に返すこと」を意味する言葉です。
「返還」の使い方
「返還」は「特定のものを元の持ち主に返すこと」全般を意味する言葉になります。
したがって、先述した「返却」と同じく「借りたものを返すとき」はもちろん「一度譲り受けたものを再び元の持ち主に返すとき」や「奪ったり、盗んだものを持ち主に返すとき」など貸し借りの関係に限らず使用されています。
「返却」と「返還」の違い
「返却」は「借りたものや預かったものを本来の持ち主に返すこと」を意味するのに対し、「返還」は「元あるところに戻すこと」や「元の持ち主に返すこと」を意味する言葉です。
「返却」は「貸し借り」の間柄に限って使用されますが、「返還」は「貸し借り」に限らず「特定のものを元の場所や元の持ち主へ返すこと」全般に対して使用されます。
「返却」の例文
・『図書館から借りている本を今週中に返却しなければならない』
・『知人から借りていた金をまとめて返却することになった』
・『出掛けたついでにレンタルショップから借りていたブルーレイディスクを返却しに行く』
「返還」の例文
・『北方領土返還は日本とロシア間の国際問題である』
・『通信講座の受講料を返還してもらう運びとなった』
・『受取人がいなかったため、その後、郵便物は送り主に返還された』
まとめ
・「返却」とは、「借りたものや預かったものを本来の持ち主に返すこと」を意味する言葉です。
・「返還」は「特定のものを元の持ち主に返すこと」全般を意味する言葉になります。
・「返還」の意味の中に「返却」の意味も包括されているため、2語は類義語の関係に当たると言えます。