この記事では、「因縁」【いんねん】と「宿命」【しゅくめい】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「因縁」とは?意味
力になる「因」と、これを間接的に助けるものを「縁」といい、掛け合わせることで「因縁」【いんねん】といいます。
意味としては、前世から出会うことが決められていた人にこの世で会って、関係性を持つ間柄になる運命なのです。
憎しみあう敵対関係になる相手になれば、出会ってしまったのも何かの因縁であると、その最悪な運命を呪いつつ受け入れます。
「宿命」とは?意味
環境や性別など生まれながら自分に与えられている運命であるため、自分では容易に変えられないことを「宿命」【しゅくめい】といいます。
前世で自分に与えられた定めであり、命に宿る人間の運命を指すわけです。
そのため、前世に悪いことした人は、生まれ変わってもまた悪い「宿命」になると仏教の世界では決まっているとされています。
このような仏教の教えから、今生では悪いことをせず、良いことをするように心がける人もいるのです。
「因縁」と「宿命」の違い
「因縁」と「宿命」の違いを、分かりやすく解説します。
前世から出会うことが決められていたように出会い、敵対する二人の関係性を「因縁」といいます。
出会いたくもない相手に会ってしまったとき「これは因縁である」といって、その人と知り合ってしまったことに困った運命を感じるわけです。
もう一方の「宿命」は、前世で決められた運を指すものであり、この世で乗り越えなければならない試練という意味があります。
「因縁」の例文
・『食堂で食べているだけで、隣に座る男が因縁を付けてきた』
・『職場で何かと自分を敵視する部下に、嫌な因縁を感じる』
「宿命」の例文
・『悪いことばかり起きるのは、自分に与えられた宿命だろう』
・『戦争が起きそうな時代に生まれたのも宿命である』
まとめ
どちらも人間に与えられた運命とも呼べる試練であり、乗り越える必要性があるものです。
自分なりにどちらの言葉が合うか状況に応じて選ぶといいでしょう。