「一過性」と「一時的」には、どのような意味の違いがあるのでしょうか。
この記事では、「一過性」と「一時的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一過性」とは?
「一過性」とは、病気の症状などが短期間のみですぐに消えることを意味します。
そのほか、何らかの現象においても短期間のみですぐに消えることを意味します。
言い換えれば、「短期的」あ「束の間」、「短期」などと同じです。
「一過性」の使い方
「一過性」は、「一過性の流行」や「一過性のブーム」、「一過性の発熱」などといった形で用います。
「一時的」とは?
「一時的」には、ものごとが長続きしないこと。
その時限り。
少しの間だけといった意味があります。
言い換えれば、「はかない」や「刹那的」、「短期的」、「束の間」などと同じです。
対義語は「永続的」となります。
「一時的」の使い方
「一時的」は、「一時的な処置」や「一時的な対応」、「一時的な感情」などといった形で用います。
「一過性」と「一時的」の違い
どちらも同じような意味を持つ「一過性」と「一時的」ですが、細かな点で明確な違いがあります。
「一過性」は、病気の症状や今起きていることが短期間のみですぐに消えることを意味します。
この短期間のみですぐに消えることがポイントとなる「一過性」。
一方、「一時的」は、ものごとが長続きしないことを意味します。
少しの間だけといった意味となり、すぐに消えるといった意味は含まれません。
この点に両者の言葉の違いがあります。
「一過性」の例文
・『昨夜の発熱は一過性のものだったようで、今朝にはすっかり熱は下がりました』
・『現時点では、一過性のものか慢性的なものかわからないという診断を受けました』
・『今回の恋は一過性のものだったようです』
・『一過性のブームに乗り遅れるわけにはいけない』
「一時的」の例文
・『大切なことを一時的な感情で決めてはいけない』
・『親のために長年続いた兄弟との確執を一時的に和解することにした』
・『一旦、一時的な処置を行ったうえで病院に運んだ』
・『彼は一時的な対応で、その場を逃げ切る癖がある』
まとめ
以上のように、微妙なニュアンスに違いがある「一過性」と「一時的」の違いとなります。