「輩出」と「続出」はどちらも出ることを意味する言葉です。
ニュースなどでよく耳にする表現ですが具体的にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「輩出」と「続出」の違いを解説します。
「輩出」とは?
「輩出」とは、「優れた人材を何人も世に出ること」を意味する言葉です。
「輩出」の使い方
特定の組織や集団から次々に優秀な人材が出るときに用いられる言葉です。
学校や養成所など人材を育成する機関が優秀な人を育成したくさん世に送り出すという意味のほか、家系や血筋などから優秀な人材がたくさんが現れるという意味でも使われます。
ただ人材を送り出すだけではなくある程度優秀な人物でなければ「輩出」という表現は使われません。
「輩」には「並ぶ」「同じ」といったような意味合いがあり同じところから同じように優れた人物が出ることを表しています。
「続出」とは?
「続出」とは、「次々に続いて出ること」を意味する言葉です。
「続出」の使い方
一度きりではなくいくつも続いて出るさまを表します。
さまざまな物事や出来事に対して使われる言葉で、同じものや似たような事が続く場合に用いられる表現です。
個別の出来事が次々に起こるさまを表す言葉なので最初から続くことを前提にしている場合は当てはまりません。
「輩出」と「続出」の違い
優れた人材が何人も出るのが「輩出」、物事が続いて起こるのが「続出」です。
「輩出」が優れた人材に対してのみ使われる表現であるのに対し、「続出」は人だけではなく物品や出来事に対しても用いられるという違いがあります。
「輩出」は良い意味で使われますが「続出」は続いて出るという事実のみを表しているので良いことにも悪いことにも使われる表現です。
「輩出」の例文
・『優れた人材を輩出する家系』
・『大学は多くの研究者を輩出してきた』
「続出」の例文
・『突然の決定に異論が続出する』
・『感染拡大により宿泊予約のキャンセルが続出する』
まとめ
「輩出」と「続出」はどちらも続いて出る様子を表しますが意味は大きく異なります。
言葉の意味を正確に理解して使い分けましょう。