この記事では、「背水の陣」と「四面楚歌」の違いを分かりやすく説明していきます。
「背水の陣」とは?
「背水の陣」とは危機的状況に追い込まれた上で限界まで努力し突破しようと奮起することです。
あえて川を背後に陣を組むことで逃げ場をなくし生き残るには敵を倒して突破するしかないと発破をかけた故事がありました。
これに習い自分で意図したかしていないかに関わらず追い込まれた状況だからこそ奮起して打開しようと精一杯励むことを「背水の陣」と言います。
そのため諦めるどころかむしろなんとかしてやろうという前向きな言葉です。
「四面楚歌」とは?
「四面楚歌」とは周囲が敵だらけで助けを求めるのは絶望的な状況を指す言葉です。
古代中国にあった楚という国の武将が敵に包囲された際に敵の軍から自国である楚の歌が聞こえ、自国の民も敵に寝返ったかと絶望したという故事がもとになっています。
このことから現在でも味方がおらず敵だらけの孤立無援で絶望的な状況を「四面楚歌」と言うようになりました。
希望のかけらもない絶望的状況ということで諦めのニュアンスを含むことも多いです。
「背水の陣」と「四面楚歌」の違い
「背水の陣」と「四面楚歌」の違いを、分かりやすく解説します。
あとがなく追い込まれた状況を打開しようと奮起することが「背水の陣」で、孤立無援で絶望的な状況を指す言葉が「四面楚歌」です。
「背水の陣」は絶望的な状況でも諦めずになんとかしようする前向きな言葉ですが、「四面楚歌」は諦めもただようネガティブなニュアンスで使われることも少なくありません。
まとめ
「背水の陣」と「四面楚歌」はどちらも絶望的な状況で使われがちな言葉です。
しかしそれでもまだ諦めないというポジティブな言葉である「背水の陣」に比べ、「四面楚歌」は単純に賛同者や助けが期待できず絶望的な状況だけを指したり、諦めるニュアンスが含まれます。
そのため絶望的な状況という点が一致していても、意味合いは正反対な言葉と言えるでしょう。