「謹製」と「特製」には、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「謹製」と「特製」の違いを分かりやすく説明していきます。
「謹製」とは?
「謹製」に用いられている「謹」には、つつしむ、かしこまる、といった意味があります。
この漢字の意味通り「謹製」には、心を込めて謹んで作ること。
また、そのようにして作られた製品といった意味があります。
自分が心を込め、謹んで丁寧に作ったという気持ちが含まれる言葉で謙譲語にあたります。
言い換えれば、「栄華」や「オートクチュール」、「豪勢」などと同じです。
「謹製」の使い方
「謹製」は「謹製の品物」や「当店謹製」、「工房謹製」、「謹製の和菓子」などといった形で用います。
「特製」とは?
「特製」に用いられている「特」には、とりわけ、抜きんでる、といった意味があります。
この漢字の意味通り「特製」には、特別に念を入れ作ること、また、そのようにして作られた製品といった意味があります。
特別感のあるものが「特製」です。
言い換えれば、「上製」や「オートクチュール」などと同じです。
「特製」の使い方
「特製」は「特製品」や「特製ステーキ」、「特製ソース」、「特製バッグ」などといった形で用います。
「謹製」と「特製」の違い
「謹製」と「特製」は類語関係にあるものの、微妙なニュアンスの違いがあります。
「謹製」は心を込めて謹んで作ることを意味し、「特製」は特別に作ることを意味します。
「謹製」のみ、謹んでという気持ちが加わり、謙譲語として使用可能な言葉となります。
「謹製」の例文
・『手土産には、いつも謹製と明記されたものを選ぶように心がけています』
・『謹製と明記されているものは、特別感があって良いと思います』
・『実家の手土産に謹製の文字が入ったものを選ぶと喜ばれます』
・『贈り物選びに迷った際は、謹製の文字を踏まえ選ぶことにしています』
「特製」の例文
・『上司に特製ステーキをごちそうになりました』
・『今回の特典は特製バッグです』
・『生まれたばかりの子供のために特製の絵本を制作しました』
・『受験当日のお弁当は、母が作る特製弁当です』
まとめ
以上のように謙譲語に値するかといった違いが、この2つの言葉にはあります。