こちらの記事では、「傾倒」と「心酔」の2つの言葉の相違点に関して明確な説明を致します。
「傾倒」とは?
傾倒は、けいとうと読むべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、かたむくや斜めになるといった意味の傾の漢字に、たおれるやたおす等の意味がある倒の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ傾倒は、深く心が引かれて夢中になる事やある人を尊敬して慕う事、傾き倒れる事といった意味を表すのです。
「傾倒」の言葉の使い方
傾倒は主に、ある物事や人物に魅了されて夢中になるといった意味で使われる事が多く見られます。
具体的には、思想に傾倒するや、フランス文学に傾倒するといった形で、物事に夢中になっている様を表現するのです。
他にも傾倒はシンプルに、人や物が傾いて倒れるという意味でも使用されています。
「心酔」とは?
心酔は、しんすいという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事となりますが、精神やこころ等の意味を持っている心の漢字に、こころを奪われるや酒にようといった意味を有している酔の漢字を付け加える事により完成した言葉となっています。
以上の事から心酔は、ある物事や人物に心を奪われて夢中になる、といった意味を示すのです。
「心酔」の言葉の使い方
心酔は、物事や人物に対して夢中になる、といった意味の言葉として用いられています。
主に芸術作品等に心を奪われて夢中になったり、とある人物を尊敬して慕う、といった意味を表現する際に、この心酔は用いられているのです。
「傾倒」と「心酔」の違い
傾倒と心酔の文字表記を並べて見比べてみると、使用している漢字も読み方も、全然違う言葉同士であると即座に気付く事が出来ます。
所が物事や人物に心を奪われて夢中になる、といった同じ意味合いを持っているのがややこしいです。
ただし傾倒は、特に思想や主義主張に夢中になる、といった様を表す言葉として使用される事が多かったりします。
一方の心酔は、人物やその人物の作品に夢中になる、といった意味の言葉として用いられる事が多いです。
まとめ
2つの言葉は使用している漢字も読み方も、全然違います。
ですがどちらも、物事や人物に夢中になる、といった意味を有しているので、混同する恐れはあります。
もっとも傾倒は、思想や主義主張に夢中になる、といった意味を表す言葉として主に使われているのです。
対する心酔は、人物やその人物の作品に対して、夢中になる事を示す際に使用されています。